出版社内容情報
蚕を育てる女たち、
その身体技術と近代科学の融合
科学知と在来知、国家イデオロギーと民俗的想像力――。
国家政策と女性たちの感情・感覚のせめぎ合いから、
近代養蚕業の新たな姿を紡ぎ出す。
なにごとも 蚕が思うままにして
さからわぬこそ 蚕のみち
繊細を極め、人の手を借りなければ生きられない〈お蚕さま〉。
その飼育を担ったのは近代的な大工場ではなく、
農村の女性たちの熟練した身体的技術と、連綿と受け継がれてきた民俗的想像力だった。
近代産業のもう一つの側面を鮮やかに織り上げる、気鋭の力作。
内容説明
科学知と在来知・国家イデオロギーと民俗的想像力―。国家政策と女性たちの感情・感覚のせめぎ合いから、近代養蚕業の新たな姿を紡ぎ出す。
目次
養蚕と蚕神
1部 養蚕の国策近代産業化―蚕を巡る制度・科学・イデオロギー(在来知から科学知へ―蚕種生産を巡る知の体系;育てる技術の標準化と限界;近代養蚕農家への再編―製糸会社の台頭;宮中養蚕に見る国家イデオロギーと蚕)
2部 金色姫物語の近代―養蚕における民俗的想像力の諸相(蚕影信仰と金色姫;金色姫物語と女性たち;蚕を育てる感覚と想像力;金色姫と皇后―女性たちの金色姫から、国民の金色姫へ)
近代産業化と民俗的想像力
著者等紹介
沢辺満智子[サワベマチコ]
1987年生まれ。2017年、一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻博士課程修了。博士(社会学)。学習院大学客員研究員、多摩美術大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アナクマ
鯖
Olive
MrO
Olive