出版社内容情報
気鋭の歴史家が、ヒトラー「生存圏(レーベンスラウム)」の思想に鋭いメスを入れ、ホロコーストの真因を明らかにする傑作。ヒトラーの世界を目撃せよ
ヒトラーとは何者だったのか ――。
限られた資源、土地、食糧をめぐる生存競争の妄想にかられたヒトラーは、
ポーランド、そしてウクライナの肥沃な土壌(ブラックアース)を求めて侵攻し、
国家機構を完璧に破壊し始める。
ドイツの絶え間ない生存競争を、ユダヤ人の倫理観や法感覚が妨げると考えたヒトラーは、
やがて、人種に基づく世界、ユダヤ人のいない世界を構想し、
それを現実のものとすべく実行に移した ――。
前著『ブラッドランド』でホロコーストの歴史認識を根底から覆した気鋭の歴史家が、
ヒトラー「生存圏」(レーベンスラウム)の思想に鋭いメスを入れ、ホロコーストの真因を明らかにする傑作。
プロローグ
序 章 ヒトラーの世界
第1章 生存圏
第2章 ベルリン、ワルシャワ、モスクワ
第3章 パレスチナの約束
第4章 国家の破壊者たち
第5章 二重の占領
第6章 グレイター・イーブル
第7章 ドイツ人、ポーランド人、ソヴィエト人、ユダヤ人
ティモシー・スナイダー[ティーアイエムオーティーエイチワイ エスエヌワイディーイーアール]
ティモシー・スナイダー
イェール大学教授(中東欧史、ホロコースト史)。1969年生まれ。1997年、オクスフォード大学Ph.D.
ハンナ・アーレント賞(2013年)をはじめ豊富な受賞歴を誇っている。東欧をめぐる時事的問題について有力紙誌への寄稿も多い。21世紀に入ってからの主な著作として、<i>The Red Prince: The Secret Lives of A Habsburg Archduke</i>, 2008(『赤い大公 ―― ハプスブルク家と東欧の20世紀』、慶應義塾大学出版会、2014年); <i>Bloodlands : Europe Between Hitler and Stalin</i>, <i>a History of Nazi and Soviet Mass Killing on the Lands between Berlin and Moscow</i>, 2010『ブラッドランド ―― ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実』、(筑摩書房、…
池田 年穂[イケダ トシホ]
池田 年穂
慶應義塾大学名誉教授。歴史家、翻訳家。1950年生まれ。ティモシー・スナイダー『赤い大公 ―― ハプスブルク家と東欧の20世紀』、マーク・マゾワー『国連と帝国 ―― 世界秩序をめぐる攻防の20世紀』、ジョーン・ディディオン『悲しみにある者』(いずれも慶應義塾大学出版会、2014年、2015年、2011年)、エミー・E・ワーナー『ユダヤ人を救え! ―― デンマークからスウェーデンへ』(水声社、2010年)など多数の訳書がある。
感想・レビュー
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ベイス
BLACK無糖好き
さえきかずひこ
itosan04
人生ゴルディアス