ジャーナリズムの国籍―途上国におけるメディアの公共性を問う

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ジャーナリズムの国籍―途上国におけるメディアの公共性を問う

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  • サイズ A5判/ページ数 16,2/高さ 22cm
  • 商品コード 9784766422832
  • NDC分類 070.2
  • Cコード C3036

出版社内容情報

本書は10の途上国を取りあげ、ジャーナリズムの苦悩と挑戦をえぐり出し、今後のジャーナリズム観・市民観を再考する試みである。

▼闘うジャーナリズムの苦悩と挑戦

グローバル化と新自由主義政策の荒波のなか、
途上国ではメディアは民主主義への道を切り拓くのか?

 21世紀になり、ナショナルなマス・デモクラシーと共存共栄する歴史を歩んできたジャーナリズムとメディアの公共性は、「国民社会」という発信先を失いつつある。通信・情報分野の技術革新を受けて、メディアの伝達する情報、メディア産業・市場、ジャーナリズム自体がグローバル化し「多国籍化」したからである。

 急速に変貌を遂げるメディア状況のなか、ジャーナリズムの国籍性とメディアの公共性は変質を余儀なくされた。本書は10の途上国を取りあげることで、ジャーナリズムの苦悩と挑戦をえぐり出し、これからのわたしたちのジャーナリズム観・市民観を再考する試みである。

<b>序 ジャーナリズムの国籍</b>
 山本信人
 1. 本書の狙い / 2. 本書の構成 / 3. 本書の成り立ち

  <b>第?T部 ジャーナリズムと民主主義</b>

<b>1 フィリピン ―― 権利擁護とフォトジャーナリズム</b>
 ヴァイオレット・B・ヴァルデス
 はじめに ―― 民主主義の確立に向けたPSMの役割 / 1. 報道の自由
 2.0プロジェクト ―― パートナーシップの構築 / 2. フィリピン・プ
 ロジェクト / 3. 研究枠組み / 4. 研究の構想 / 5. 分析結果 ――
 確固たる自己認識 / 6. 疎遠な関係

<b>2 台湾 ―― オルタナティヴ・ジャーナリズムの展開</b>
 劉昌?コ
 はじめに / 1. 台湾におけるオルタナティヴ・ジャーナリズムの歴
 史 / 2. 市民 / 独立系レポーターの労働条件とその戦略 / 3. 独
 立系メディアの財政状況と組織的な戦略 / 4. 結論 ――限定的な生
 産分野の形成過程

<b>3 香港 ―― 「萎縮」するメディアと「闘う」メディア</b>
 山田賢一
 はじめに / 1. 香港メディアの歴史と現状 / 2. 香港メディアの“動揺”
 を示す諸事件(2011~12年) / 3. 深刻化の一途をたどる主要メディ
 ア(2013年以降) / 4. 「代替機能」への期待高まるネットメディ
 ア / 5. ネットメディアへの関係者の評価 / おわりに

<b>4 エジプト ―― 2つの革命と公共テレビ報道</b>
 ディナ・ファルーク・アブ・ゼイド
 はじめに / 1. エジプトの公共テレビ / 2. ERTUの規定 / 3. 情報担
 当相 / 4. 2011年のエジプト革命 / 5. 2013年のエジプト革命 /
 6. 調査 / 7. 2011年の革命 / 8. 2011年の革命以降 / 9. ムルシー
 大統領の時代 / 10. 2013年の革命の間 / おわりに

<b>COLUMN アジアのメディア状況</b>(山田賢一)

  <b>第?U部 ジャーナリズムと統制</b>

<b>5 モロッコ ―― 国家主導による公共サービス放送</b>
 ブージアン・ザイド
 はじめに / 1. モロッコ放送業界の政治経済 / 2. 方法論 / 3. 1997
 年以前の政治状況およびメディア環境 / 4. 1997年以後の競争的権威
 主義とメディア環境 / 5. 憲法 / 6. プレス・コード / 7. 視聴覚通信
 最高評議会(HACA) / 8. 視聴覚通信法 / 9. 放送 ―― 政治的論争
 のための不公平な土俵 / 10. コンテンツと編集の独立性 / おわりに
 ―― 競争的権威主義の罠

<b>6 ナイジェリア ―― メディアの透明性と情報公開請求</b>
 バルキス・サイドゥ
 はじめに / 1. データ収集の方法と資料について / 2. 理論的枠組
 み / 3. 先行研究 / 4. ナイジェリアにおけるPSMの経緯 / 5. 情
 報公開請求・報道の自由 vs 検閲 / 6. PSMと社会的「不文律」 /
 おわりに

<b>7 メキシコ ―― 民主化のための報道</b>
 ホセ・アントニオ・ブランビラ
 はじめに / 1. 独裁時代から現在までのメキシコ・メディア / 2. 現代
 メキシコにおける調査報道に課せられた制約 / おわりに

<b>8 マレーシア ―― 放送メディアの限界と展望</b>
 ロスリナ・アブドゥル・ラティフ
 はじめに / 1. 公共サービス放送 / 2. 先行研究 / 3. マレーシアの状
 況 ―― 歴史的背景 / 4. マレーシアの放送業界 ―― メディアの多元
 化と編集の独立性について / 5. データ分析の結果 ―― 慣習、準則、
 代理 / 6. ニュースルームの将来と政策の破壊力/おわりに

<b>COLUMN アフリカの放送メディア事情</b>(田中孝宜)
<b>COLUMN 中南米のメディア状況</b>(斉藤正幸)

  <b>第?V部 メディアの越境的展開</b>
 
<b>9 トルコとヨーロッパ ―― クルド語公共放送「TRT6」の誕生:トル
  コの挑戦と限界</b>
 阿部るり
 はじめに / 1. トルコにおけるクルド問題 / 2. クルド問題とメディ
 ア / 3. クルド系衛星放送とヨーロッパのクルド系ディアスポラ /
 4. トルコにおけるクルド語放送と「民主化」 / 5. クルド語放送をめ
 ぐる諸問題 / おわりに

<b>10 トルコ ―― 公共メディアとパブリック・ディプロマシー</b>
 ディルルバ・チャタルバシュ・ユルペル
 はじめに / 1. トルコにおける公共放送の歴史とTRTの制度的限界 /
 2. 「トルコが飛躍する時代」というオザルのビジョンとTRT /
 3. 「新生トルコ」というAKPのビジョンとTRT / おわりに

<b>COLUMN 多様化する中東・イスラーム世界のメディア</b>(阿部るり)

【著者紹介】
山本 信人
慶應義塾大学法学部教授、同メディア・コミュニケーション研究所長
1963年生まれ。コーネル大学大学院政治学研究科博士課程修了。政治学博士。専門は東南アジア地域研究、国際関係論。
主要業績に、『三つの旗のもとに』(翻訳、B・アンダーソン著、NTT出版、2012年)、『東南アジアからの問いかけ』(編著、慶應義塾大学出版会、2009年)、『イメージの中の日本―ソフト・パワー再考』(共編著、慶應義塾大学出版会、2008年)、『メディア・ナショナリズムのゆくえ―「日中摩擦」を検証する』(共編著、朝日新聞社、2006年)、ほか多数。

内容説明

闘うジャーナリズムの苦悩と挑戦。グローバル化と新自由主義政策の荒波のなか、途上国ではメディアは民主主義への道を切り拓くのか?

目次

第1部 ジャーナリズムと民主主義(フィリピン―権利擁護とフォトジャーナリズム;台湾―オルタナティヴ・ジャーナリズムの展開;香港―「萎縮」するメディアと「闘う」メディア;エジプト―2つの革命と公共テレビ報道)
第2部 ジャーナリズムと統制(モロッコ―国家主導による公共サービス放送;ナイジェリア―メディアの透明性と情報公開請求;メキシコ―民主化のための報道;マレーシア―放送メディアの限界と展望)
第3部 メディアの越境的展開(トルコとヨーロッパ―クルド語公共放送「TRT6」の誕生:トルコの挑戦と限界;トルコ―公共メディアとパブリック・ディプロマシー)

著者等紹介

山本信人[ヤマモトノブト]
慶應義塾大学法学部教授、同メディア・コミュニケーション研究所長。1963年生まれ。コーネル大学大学院政治学研究科博士課程修了。政治学博士。専門は東南アジア地域研究、国際関係論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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