内容説明
世界第4位の人口をかかえ、急激な経済発展を遂げるインドネシア。独特の国民性による旺盛で貪欲な消費意欲が、この国の経済を拡大し続けている。近代的なショッピングモールと路地裏の露天商が共存する空間で、伝統と現代をともにライフスタイルに取り込む中間層のたくましさを詳細な現地調査によって描き出す。
目次
第1部 市場の変容(伝統的市場の近代化―ジャカルタ南部L市場をめぐって;ジャカルタの衣料品市場の変容―タナアバン市場における西カリマンタン華人の役割;現代的な消費と「インフォーマル・セクター」―ジョグジャカルタ特別州スレマン県の学生街の事例)
第2部 消費の変容(ディズニー化する郊外―商品としての分譲住宅;浴室タイルの家―東ジャワ海外出稼ぎ村における顕示的消費と社会変容)
第3部 教育・文化の変容(消費行為としての教育―次世代に託す希望;商品化するイスラーム―雑誌『アル=キッサ』と預言者一族;イスラーム的価値の大衆化―書籍と映画に見るイスラーム的小説の台頭)
著者等紹介
倉沢愛子[クラサワアイコ]
慶應義塾大学名誉教授。1970年東京大学教養学部卒業、1972年同大学大学院社会学研究科修士課程修了、1978年コーネル大学大学院修士課程修了、1979年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。1988年コーネル大学よりPh.D.(歴史学)。2012年東京大学より学術博士。1982年摂南大学国際言語文化学部助教授、1989年同大学国際言語文化学部教授、1991年在インドネシア日本大使館付専門調査員、1993年名古屋大学大学院国際開発研究科教授、1997年慶應義塾大学経済学部教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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