内容説明
前近代の日本、中国、ベトナム、インド洋、西アジア、北アフリカにおいて、読み書きができ情報を「書物」としてまとめる能力のあった数少ない文人たちが、その諸地域の民衆とその文化をいかなるものとして描き、いかように評価してきたか。本書は、その「文人」たちが書き残した著述を取り上げ、彼らの当時の民衆観を明らかにする。言語文化研究の未来を拓く、9名の研究者による意欲的な論考集。
目次
浅井了意の仕事と著述
仁斎と益軒―近世儒者における知の位相
「移風易俗」原始
公牘の中の“良き民”と“悪しき民”―清代康煕朝の事例を中心にして
ベトナムの家礼と民間文化
13世紀マグリブの知識人と聖者崇敬―アブー・アッバース・アザフィーによる聖者伝を通して
前近代のインド洋におけるアラブの航海技術―スライマーン・アルマフリーの航海技術書より
『夜話の優美』にみえるダマスクスのマジュズーブ型聖者
あるイスマーイール・シーア派思想家が見たキリスト教とキリスト教徒:ラーズィー(322/933‐4歿)の『預言の表徴』から第4章第5節の解題と翻訳
著者等紹介
山本英史[ヤマモトエイシ]
1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、慶應義塾大学文学部教授。専攻は、明清社会経済史、中国近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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