内容説明
明治四年十一月、廃藩置県後の不安定な政情のなか、岩倉使節団は横浜を出航。岩倉具視、木戸孝允、大久保利通ら要人を欠いた政府は、国内外に次々と起こる難題に直面しつつも、急進的に近代化政策を推し進めてゆく。三条実美、西郷隆盛、大隈重信、井上馨、江藤新平―いずれ劣らぬ個性の持ち主たちの立ち回りと人間像にも着目、「行政主導国家」の原型が築かれ、日本の新しい針路が定まってゆく過程を力強く描写する。
目次
第1章 岩倉使節の出発と留守政府の発足
第2章 制度改革論争から太政官三院制へ
第3章 留守政府の始動
第4章 予算ぶんどり合戦
第5章 留守政府の外交
第6章 太政官三院制の変容
終章 終盤を迎えた留守政府
附論 太政官三院制に関する覚書
著者等紹介
笠原英彦[カサハラヒデヒコ]
慶應義塾大学法学部教授、法学博士。昭和31年生まれ。昭和60年、慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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