内容説明
壮麗な都パリ。小国ながら個性的な国づくりで独立を保つベルギー、オランダ。そして普仏戦争に勝利し新興の気あふれるベルリンの街、日本が進むべき道を模索する。
目次
フランス国総説
パリ市の記・1―明治五年一一月一六日から一七日
パリ市の記・2―一一月一八日から明治六年一月八日
パリ市の記・3―一月九日から一四日
パリ市の記・4―一月一五日から一八日
パリ市の記・5―一月一九日から二一日
パリ市の記・6―一月二一日から二二日
パリ市の記・7―一月二三日から二月一六日
ベルギー国総説
ベルギー国の記・上―二月一七日から二一日〔ほか〕
著者等紹介
水澤周[ミズサワシュウ]
1930年東京生まれ。1954年早稲田大学文学部卒。NHK、国際文化振興会、日本読書新聞等を経てフリー編集兼ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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月世界旅行したい
10
フランス、ベルギー、オランダ、プロイセンの旅。注釈がいいかんじ。2015/09/12
Hiroki Nishizumi
1
一行の旅もフランス、ベルギー、オランダ、プロセインと進む。実に多くのところに行き学んでいる。政治、行政、教育、軍事、産業、、、 途中で進歩、日進についての批判的見解が入ったり、当時の情況の正確な描写か参考になる。例えば、フランスの教育事情は地域により不均衡で文盲率30%弱、フランスやドイツでの模造を防ぐための精巧な印刷技術について、日本の農作物輸出についての考察などなど。これだけの文を残せる人物は当時は勿論、現代でもそういない気がする。2012/11/01
薙沢 ゆき
0
窯業の手法など、細かく観察して書かれていて、わかりやすくて勉強になります。2015/08/07
pika
0
フランスの工芸品は素晴らしかったらしい2013/12/29
Fumi Kawahara
0
この3巻で英から仏に入り、白耳義・蘭・普を回っている。1・2巻の米英では文化より生産設備の記述が多かった印象があるが、3巻は各国の文化・風俗にも触れていて、先の2巻よりも面白く読める。インフラ整備は民間が作るか国が作るか、国が作って民営に任せるかとか、西洋と東洋の気候条件が違う為に、インフラをそのまま模倣できないこと、大国は自国に不利な場合は国際法を守らず軍事力にものを言わせてくるから、国力増強すべしというビスマルクの演説に感銘を受けたこと、戦利品に寄せる誇りと怨恨・・・国造りとは何かを、考えさせられる。2013/11/16