表象と批評―映画・アニメーション・漫画

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000245029
  • NDC分類 778.04
  • Cコード C0074

出版社内容情報

ヒッチコック、スピルバーグ、アルマー、イーストウッド、新海誠、荒木飛呂彦、楳図かずおetc。なぜ、かれらの作品は私たちを魅了するのか。ジャンルを超えて、幾多の最重要作品に肉薄する、待望の評論集。

内容説明

ヒッチコック、スピルバーグ、アルマー,イーストウッド,新海誠,荒木飛呂彦,楳図かずお。視覚ジャンルを超えて大衆表象を分析する待望の批評集。

目次

眩暈と落下―ヒッチコック『レベッカ』のテクスト分析
第1部 映画(歴史と物語―スペクタクル映画作家スピルバーグ;ジャンル、スタジオ、エクスプロイテイション―エドガー・G・アルマー論の余白に;ジャンルの歴史の終焉―西部の人、クリント・イーストウッド)
第2部 アニメーション(風景の実存―新海誠アニメーション映画におけるクラウドスケイプ)
第3部 漫画(法外なもの、不均衡なもの、否定的なもの―マニエリスト漫画作家荒木飛呂彦;愛の時間―あるいは漫画はいかにして一般的討議を拒絶するのか;プロミネンス、瞳の爆発―楳図漫画の恐怖の受容と表象)

著者等紹介

加藤幹郎[カトウミキロウ]
1957年長崎市生まれ。映画批評家、映画学者。京都大学大学院人間環境学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kumabook

1
「映画的テクストとは情動と運動と音響をめぐる極度に複雑な(言語化しがたい)意味の織物の謂いである。そしてテクスト分析とは一個のテクストの偶有性と個別性をすくいとる官能的読解のことである。そこでは基本的にテクスト外部からの理論の流用と借用は排除される。というのも外部の理論のテクスト内部への一律的適用はテクストを鋳型にはめこみ、鋳型からこぼれ落ちるテクストの特異性を疎外することになるからである。テクストそれじたいに還元不可能な偶有性を見いださなければ、ひとがテクストにおもむく意味はない」本書まえがきより。2024/06/04

山がち

1
漫画の時間をめぐる論稿が一番面白かった。私自身が普段から愛している、漫画の時間を明快に語ってくれており快い。次に印象に残ったのが、新海誠のアニメ論であろうか。本来、映像作品は風景と人物が分かちがたく結びついているにもかかわらず、アニメにおいてはしばしば分離が見られてしまう。それは、キャラクターという概念の伸長の結果とも言えよう。その中で、新海作品の風景を読もうとするのである。桜、雪、ロケットといった白の表象、ロケットの打ち上げが示すどうしようもない孤独、雲の描写。作品を見ていない私にも楽しいものであった。2013/12/22

HighLand

0
特に「愛の時間」(漫画論)と「風景の実存」(新海誠評)2014/06/18

星規夫

0
アニメや漫画の見方の参考にできるかも。著者の愛が溢れているのもイイネ!2012/02/17

ハンギ

0
主にユリイカに掲載された論考を一冊にまとめたような感じ。映画・アニメ・マンガについてそれぞれ別箇に書いているが、分量は映画で半分、アニメとマンガで半分くらい。クリント・イーストウッドを反逆者として取り上げている論文はそれなりに面白かった。文章が綺麗なのだけど上手くはぐらかされている感じもする。コマを齣と書いたりとかちょっと面白い。ややマンガ・アニメ論はアバウトな気も。紙幅が十分に取れたらこういう事もないのかな。マンガの読み方をベルクソン哲学?で解釈のはいいけど、ちゃんと明記してほしかった。2011/10/15

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