感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばう
62
文房具屋さんと言って真っ先に頭に浮かぶのは伊東屋さん。その歴史、そこで働く人々の姿、そしてこれから先について書かれた本でした。とは言え改装してからのお店には一度行ったきり。本書にも書かれていたけれど私はちょっと違和感を感じた方の人間です(頭が古い昭和の人間なもので😅)。でもこの本を読んだらこの店が何を目指しているのか、よく分かりました。正に唯一無二の文房具屋さん。銀座なんて滅多に行かないけれど今度行く時には久しぶりに下から上まで探検したい、そんな気持ちにさせられた一冊でした。2025/04/12
けんとまん1007
56
文具と文房具の違いを考えたことがなかった。文房具は、何のためにあるのか?そこから進み、人間の営みの中で果たす役割を考える。そうすると、どこまでを扱うのか?どこに主眼を置くのかが変わりうる。人の生活様式・価値観は、時間の流れと共に変わりうるが、どこまで対応するのか?先を読むのか?ここが大切だと思う。2025/05/06
はっせー
56
文房具好きなら必見!銀座伊東屋の歴史をまとめたのが本書になっている。銀座に本店をおく伊東屋。文房具専門店が歩んだ道のりは決して平坦ではなかった。最近で言えば銀座本店のリニューアル。お客様の意見が真っ二つに。昔のように文房具の数を増やしてほしいという意見といまの伊東屋がいいという意見。宝さがしの店作りからお客様へ提案する店作り。一長一短の改革。その成果が少しずつ出てきている。本書を読むと銀座伊東屋へ行きたくなってしまう。そんな1冊になっている!2024/10/02
ぶんこ
37
1ページ目から「ほぅ!」となった買い物案内。明治時代に銀座に仕立て屋の息子として生まれた創業者勝太郎。父、母の死で跡を継ぎ、洋品小間物店を開業。隣のブースが文房具屋で、店主から居抜きでの買取りを依頼されての文房具伊東屋誕生。シャーペンやコクヨ、パイロットなどの創業者の話も面白い。社員を大事にしていて、店舗近くに100人規模の独身寮、図書室や教室、専属教師!ネット注文が主となり小売店は絶滅危惧種。「買い物は特別な時間を楽しんでもらう。良い物は特別な物になる」私の特別な物、2本収納の眼鏡ケースが欲しい!2024/10/11
しん
21
とても良い本だった。この本を読んで、久しぶりに伊東屋さんへ行ってみたくなった。伊東屋さんの文房具の本だと思って買ったのだけれど、創業からの伊東屋さんの歴史が書かれていて、文房具愛だけでなく、本のタイトルのとおりその仕事に関する本だった。「仕事術」と呼ぶと安っぽい感じがするので、敢えて「仕事道」と言いたい。とても大切なことを学んだ気がする。今の伊東屋さんしか知らなかったが、今があることが奇跡に近いことがわかった。その苦難の道があってこその今の伊東屋さんなんだ、それを知っただけで読んだ価値があったと思う。2024/09/03