内容説明
他の『アリス』では味わえなかった魂の解放。浮遊する鮮やかなアート、楠本君恵による新訳で生まれ変わったワンダーランド。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
305
「アリス・オン・パレード」第28弾。サイズはタテ23cm、ヨコ19cm、厚さ3cm、重量800g超。ズッシリと重い。訳は児童文学研究者の楠本君恵。丁寧な訳でとりたてて難点はないが、文末表現のほとんどが過去形もしくは完了形であるため、躍動感と面白みにはいささか欠けるか。さて、本書の最大の特徴は草間彌生のアートだ。表紙からしてもう水玉全開。以下全ページに渡ってこれ水玉に次ぐ水玉。随所にアート。ただし、これをアリスの挿絵と考えるべきではなく、草間彌生氏がアリスに触発されて自由奔放に展開した草間世界がそこにある。2016/08/14
かりさ
90
草間彌生さんアートワークの不思議の国のアリス。一体どんな感じなのかしら、とわくわく読みました。草間さんの色鮮やかな世界にさらなる幻想世界に誘われました。お気に入りのマッドティーパーティーは、やはりここでも面白おかしくチャーミングで大好きな場面。草間さんの絵は大胆で斬新で、こんなアリスの世界もありだなぁ、と、いやむしろこの世界観好きだわとすっかり惹き込まれました。そしてこれはアリスの物語であるけれど、それを優しく包み込むアリスの姉の思慮深さにしみじみと感じ入るのでした。豊かな感性に触れた贅沢な読書でした。2016/04/12
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
81
『不思議の国のアリス』といえば、挿絵はジョン・テニエルに、アーサー・ラッカム、未読だけどロバート・サブダの仕掛け絵本が最近は人気のようですが、これが〈決定版〉になるのかも。少なくても僕にとって『アリス』の物語は、大人のためのポップな現代小説として〈上書き保存〉されました。何しろ、草間彌生さん自身がアリスその人なんだから。水玉の洪水。アリスと一緒に大きくなったり小さくなったりするタイポグラフィ。ファンタジーとアートブックの融合。こんなに『マッドティーパーティ』が似合う人を他に知りません。2013年7月初版。2015/04/03
ちえ
40
赤と青の扉を開けば裏表紙は黄色。次々広がる水玉に、カラフルで摩訶不思議な模様や生き物、食べ物、もちろんカボチャ。お話は「不思議の国のアリス」だけど、これはアリスを元に草間彌生が作り出した別の世界。アリスが縮んだり伸びたりするのに合わせて文字の大きさがどんどん変わっていくところの迫力ったらない!教えてくれた読友さんに感謝\(^o^)/2023/02/17
ヒデミン@もも
39
これは絶品❢ いつか手に入れたい❢ 2700円以上の価値あり❢女子はいつまでも不思議ちゃんのアリスが好き。2015/02/17