内容説明
本書では、この都市に存在しながらあまり利用されてこなかった降水と処理水を、貴重な都市内水資源として有効に利用するさまざまな方策とその効果を紹介し、都市再生へ向けた『水を最大限に生かした循環環境都市づくり』をどのようにすれば達成できるかを述べている。この中で都市への降水をうまく利用する仕組みをもつ都市づくり、個々の建物における雨水利用や水のカスケード利用、さらには都市において大量に発生している下水処理水を水資源として活かす省資源で循環型の都市づくりの方法を事例をまじえながら紹介している。また、各家庭での雨水利用など、これまで都市の水に関してさまざまに取り組まれてきた水の利用に関する手法だけでなく、筆者らが長年にわたる調査研究を通じて得た知見をもとに考案した新しい水の利用方法を示し、その効用をシミュレーション解析に基づいて明らかにする。
目次
第1章 地球環境時代の都市における水
第2章 水を活かした循環環境都市づくり
第3章 効率的な雨水利用システムの構築
第4章 都市水資源としての流出雨水の利用
第5章 下水処理水の再生利用
第6章 下水処理水を活用した都市内河川の水環境改善
第7章 中水道システムによるオフィス街での水自給化
第8章 中水道システム導入による水源自立型都市づくり
著者等紹介
和田安彦[ワダヤスヒコ]
関西大学大学院・工学部教授。工学博士。専攻は環境計画、環境工学、衛生工学。昭和17年奈良県に生まれる。昭和50年工学博士号。昭和51年関西大学工学部土木工学科講師。昭和54年同大学助教授。昭和62年同大学教授。現在に至る
三浦浩之[ミウラヒロユキ]
広島修道大学人間環境学部教授博士(工学)。専攻は環境システム、環境予測・評価、都市システムエコデザイン、環境共生・環境配慮のまちづくり、環境価値評価。昭和35年山口県に生まれる。昭和57年関西大学工学部卒業後、同大学工学部副手。平成12年同大学専任講師。平成14年4月広島修道大学人間環境学部教授
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