内容説明
行内規定を守って事務ミス・トラブルを発生させないことは、営業店におけるコンプライアンスの根幹です。したがって、過去に起きた事件を取り上げ、その教訓を日常業務に生かしていくことがコンプライアンス推進上、重要です。この点から、本書に集められた預金・融資業務などに関する16ケースは、過去に実際に起きた事件を題材にしたものです。
目次
印鑑照合―全店払制の会社名義預金の偽造印鑑による払戻し
不渡り連絡―小切手不渡り時における安易な通知による連絡漏れ
不当利得返還請求権―入金取消しの遅れにより生じた不当利得返還請求権
預金者の認定(借名預金の名義人遺族への便宜支払い;担保預金の預金者認定に慎重さを欠いた預担貸付の実行)
説明義務―金融機関の説明義務とカードローン不正使用の支払義務
抵当権の順位変更―抵当権順位変更の甘い見通しで否認された公庫融資の波紋
マル保融資の旧債振替―マル保融資の旧債振替による免責を巡る問題
保証条件の変更―マル保融資における抵当権設定順位の原則
資金使途違反―甘い管理が招いた資金使途違反に対するクレーム
残高証明書の発行―残高証明書の記載不備による第三者融資に対する責任〔ほか〕
著者等紹介
粟嶋浩[アワシマヒロシ]
昭和25年東京大学法学部卒業。同年北陸銀行入行。事務管理課長、支店長、部長職など歴任。昭和56年同行定年退職、大陸貿易入社。同社役員、司法修習生等を経て平成13年弁護士登録。現在、粟嶋法律事務所弁護士
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