内容説明
キリストの福音を伝える奉仕の業。19世紀ドイツで困窮者の救済のため誕生した、ディアコニッセと呼ばれる献身女性の集団。その理念に共鳴した日本初の志願者・天羽道子(ベテスダ奉仕女母の家所属)の働きを取り上げ、詳細な記録と著述からディアコニア活動の意義を考察する。戦後日本におけるキリスト教社会福祉事業の知られざる一面を探った意欲的研究。
目次
1 序論 キリスト教社会福祉におけるディアコニッセ福祉実践研究の意義とその活動史(研究の背景と目的;ディアコニッセの歴史)
2 本論 福祉実践者としての天羽道子の人物史(生い立ちと福祉実践への思い―「何かをしなければ」;ディアコニッセとして先駆的活動に参画する―「なすべきことを為す」;婦人保護施設での従事者として女性の自立生活を支える―「させてください」;婦人保護施設長として「村人」の生活を守る―「共に生きます」;理事長として「村人」と共に生活する―「お伝えします」;名誉村長として象徴的役割を担う)
3 結論 天羽道子の実践と思想(天羽道子の福祉実践のまとめ;天羽道子の福祉実践を裏付ける思想;研究の評価と課題)
著者等紹介
坂本道子[サカモトミチコ]
日本女子大学文学部卒業、日本女子大学大学院文学研究科修了(文学修士・社会学修士)、聖隷クリストファー大学大学院社会福祉学研究科修了(社会福祉学博士)。日本女子大学人間社会学部助手、1998年より北海道女子大学人間福祉学部専任講師・助教授、2021年より聖隷クリストファー大学社会福祉学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。