内容説明
「国のかたち」である、憲法とはなにか?特定秘密保護法が成立し、自民党は憲法改正に大きく動き出している。現行憲法の「人類普遍の原理」をキリスト教から再解釈し、他者と共生する社会への道筋を示す。
目次
第1章 「国のかたち」は世界観をあらわす(「普遍」から「特殊」へ;改憲草案に対抗できる世界観を持つ;現代日本の課題へ)
第2章 市民社会形成とキリスト教(現行憲法と市民的公共性;「国家」による公共性の一元的回収;市民の側から立ち上がる公共性;日本での「公共性」の確立)
第3章 現行憲法と人類普遍の原理(「社会契約論」と憲法;ルソーの人民主権論;一般意志論とその背理)
第4章 「教会と国家の分離」と新たな宣教分野(憲法第八九条の考察;措置から契約へ―新しい公共;労働の意味―公共福祉へ)
第5章 科学時代の宗教の役割(難民問題と天賦人権論;自我中心から実在中心への転換;仏凡一体、インマヌエルの原事実)
著者等紹介
稲垣久和[イナガキヒサカズ]
1947年生まれ。1975年東京都立大学大学院博士課程修了(理学博士)。アムステルダム自由大学哲学部・神学部研究員、客員教授を歴任。1990年より東京基督教大学教授(専攻はキリスト教哲学・公共哲学)。現在、東京基督教大学大学院教授、国際キリスト教福祉学科長、同大学付属公共福祉研究センター長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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