内容説明
従来、断絶関係にあるといわれているエルンスト・トレルチとカール・バルトとの関連を、歴史神学・組織神学的視野から探る。著者の綿密な文献学的分析により、バルトがトレルチの神学思想と対決しつつ、そこからの新しい前進をくわだてたことを明らかにする。初期ないし形成期のバルト神学の秀でた研究書。
目次
緒論 本研究の位置と方法
A トレルチとバルトにおけるキリスト教史の理解
B トレルチの神学における「宗教的アプリオリ」とバルトによるこの概念の批判
C トレルチからバルトへの移行における倫理学の問題