内容説明
日本の近代化は「精神のない資本主義」ではなかったか。現代社会は、バベルの塔に象徴されるような共同体崩壊の危機に直面している。聖書はこうした現代の諸問題にどのようなメッセージを語りかけているのか。「キリスト教と社会科学」をめぐる聖書学者、神学者、社会学者の共同研究の成果。
目次
聖書の世界観と現代社会の諸問題―原初史(創世記一‐一一章)と現代
平和の共同体の倫理
皇帝のもの、神のもの―皇帝への「納税問題」とイエス
この世における「信仰共同体」と「その倫理」
アリストテレスと社会正義
市民社会とキリスト教
NPOとしてのキリスト教団体―経済学の視点から