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内容説明
世界的に著名な心理学者がボスニア、コソヴォ、中東、旧ソ連など世界の紛争地域を実地調査、歴史的要因だけでなく集団心理のレベルまで掘り下げて「現代の地獄」を分析する。21世紀に向けての鎮魂と祈りの書。
目次
死にいたる相違―民族的暴力の高まり
民族テント―大集団アイデンティティの説明
サダト大統領のエルサレム訪問―間近で観察された国際紛争の心理学
選ばれた心的外傷―終わりのない喪
現代の地獄を焼く古代の火炎―ボスニア・ヘルツェゴヴィナにおける時間の崩壊
われわれ性―同一化と共有された容器
敵の心象―些細な相違と非人間化
エーゲ海の二つの岩礁―あい争うギリシア人とトルコ人
ラトヴィアの望まれない遺体―純化の試み
パレスチナ人孤児院―指導者のもとに結集する〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中AD
1
歴史問題がある日本に使えそうなのは、相手への許しを請うという単純な行動にしてはいけない、「許し⇒解決」とはならない。問題がおきて両国が相手に苦痛を訴えても共感することができないければ意味は無く、相手の苦痛の共感と自分の苦痛が両立しても問題ないと「両方」が認識したとき対話ができる状態になる。2015/05/05
koz kata
0
このように追い詰めるとこういう悲劇が起きますよ、というのが地域や人種や文化を問わないのだという事例が山盛り。これこそがエスノシティを根拠に好き嫌いや優劣を決める意味がない証拠な気がした。2013/09/17