出版社内容情報
戦後最大級の未解決事件、重要参考人「消えた神父」の足跡と最期
BOACスチュワーデス殺人事件の重要参考人として日本社会を騒然とさせ、その後忽然と消えたベルギー人神父、ルイス・ベルメルシュ。
帰国後の神父と会った唯一のジャーナリストが宿願に再び向き合うべく立ち上がった矢先、カナダから届いたのは一通の訃報だった――
知られざる神父の生涯から、残された謎に光を当てる!
……神父が日本を脱出して半世紀以上が過ぎた。
私は勢いで神父が住むカナダに飛び、手探りで彼の居場所を突き止め、ついに面会を果たした。その顛末をまとめた書籍も上梓した。
ところが、である。念願を果たしてすっきりしたのも束の間、私は新たな後ろめたさを抱えることになってしまった。平穏に暮らす神父の元に押しかけ、晩年を迎えた神父の「苦い記憶」を呼び覚ましてしまったっことは、果たして「正しい」ことだったのか。
いや、そんな逡巡は無用だ、事実は事実として伝えることに意味があり、価値があるのではないか。
そんな風に自問自答しているところに、新たな報せが届いた。
それは、私の寝覚めをさらに悪くするものであった。
(本文より)
内容説明
戦後最大級の未解決事件、重要参考人「消えた神父」の足跡と最期。BOACスチュワーデス殺人事件の重要参考人として日本社会を騒然とさせ、その後忽然と消えたベルギー人神父、ルイス・ベルメルシュ。帰国後の神父と会った唯一のジャーナリストが宿願に再び向き合うべく立ち上がった矢先、カナダから届いたのは一通の訃報だった―知られざる神父の生涯から、残された謎に光を当てる!
目次
第1章 BOAC事件、ふたたび(未解決;一本の電話、一通の手紙 ほか)
第2章 残された謎(知子さん、遺体で見つかる;凶行後の犯人の心理、「土と水」の違い ほか)
第3章 神父の死(大往生;日本における神父の足跡 ほか)
第4章 「戦後最大の未解決事件」をめぐって(日本脱出後の歩み;伝説の刑事、平塚八兵衛のけじめ;外国人と未解決事件)
著者等紹介
大橋義輝[オオハシヨシテル]
ルポルタージュ作家。東京・小岩で生まれ育つ。明治大学(文芸学科)、米国サンノゼ州立大学(ジャーナリズム学科)、中国アモイ大学(中国語)、二松学舎大学(国文学科)等で学ぶ。元フジテレビ記者・プロデューサー。元週刊サンケイ記者。黒澤映画のエッセイ「私の黒澤明」で最優秀賞(夕刊フジ)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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