内容説明
「わき上がってくるキノコ雲とまぶしい光を見た」冷戦下ソ連で秘密裏に行なわれた456回の核実験。意図的に被ばくさせられた人々の叫び、国をあげた反対運動、現在もおよそ120万人以上が苦しむ健康被害―。セミパラチンスク出身の著者が、閉鎖後の現在も近郊に住民が住む世界唯一の核実験場を見つめたフィールドワーク研究。
目次
プロローグ―カザフスタンという国を知っていますか?
第1部 セミパラチンスクでのフィールドワークから(セミパラチンスクにおけるソ連の核実験(1949~89年)
「正史」が語ること、隠すこと
住民の証言の中の被ばく
「実験台」としての住民、治療なしの診察・入院
インタビューを振り返って)
第2部 「正史」としてのセミパラチンスク核実験場(セミパラチンスク核実験場の建設;実験場閉鎖期およびカザフスタンの独立;「ネバダ・セミパラチンスク」国際的反核運動)
エピローグ―ザマナイ~時代よ!~
付録:先行研究について
著者等紹介
スルタノヴァ,アケルケ[スルタノヴァ,アケルケ] [Sultanova,Akerke]
1983年、カザフスタン共和国セミパラチンスク市(現セメイ市)生まれ。2000年から1年間、「ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト」の支援により、山陽女学園高校(広島県廿日市市)に留学。カイナル大学国際関係学科(カザフスタン・アルマティ市)卒業。2013年、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。同博士課程退学。在カザフスタン共和国日本大使館、在日カザフスタン大使館での秘書通訳としての勤務経験のほか、NHKスペシャル「核は大地に刻まれていた~“死の灰”消えぬ脅威~」「ノーモア・ヒバクシャ~核兵器のない世界を目指して~」(2009年8月放送)のカザフスタン取材の通訳を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nobuko Hashimoto
BLACK無糖好き
うえ