感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
70
「本屋さんのダイアナ」から読んでみたくて予約していました。面白かったです。後書きを読んでシンデレラが良い子すぎるので、呪いで良い子になっていた設定にしたとあり、作者の発想に拍手喝采。どんなに嫌でも、命令されたら従わざるを得ないのがこんなに辛いとは。エラが、この呪いの為に王子と国民に迷惑をかけられないと、自分の気持ちと闘う勇気や思いやりに感動しました。童話より数倍面白いです。2016/01/12
かもめ通信
25
新訳出版のクラウドファンディングに興味があって旧訳を読んでみた。妖精やエルフ、巨人、オグル等々ファンタジー界の住人が次々と登場する物語でありながら、核となるのは「自分らしく生きること」「自分の意思で行動すること」を模索するひとりの少女の自立への道というYA小説の王道を行く物語でもあり、さらには誰もがよく知るあのおとぎ話のパロディでもあるという、なんとも不思議でかなりの読み応えがあるとっても素敵な冒険譚。クラウドファンディング、参加してみようかな。2016/08/18
suite
21
『本屋さんのダイアナ』の中で触れられていた作品が実在するとお気に入りさんの感想で知り、読んでみた。エラは勇気と強い意志があり、判断力にもすぐれた賢い女の子。生まれて間もなく「従順」の魔法(呪い)をかけられて命令に従ってしまうのに、打ち破る方法を考え実行し続けている。自分で考え、判断し、行動に移す姿は、若い女の子たちに力を与えるのではないか。しかし、こんなに賢い子なら「王子さま」と惹かれ合わずに呪いを解けなかったものか。適切な男女の出会いがないのはダメなの?2016/03/08
4/123
14
再読。現在このタイトルの物は絶版となっており、新たに『魔法にかけられたエラ』として再出版。非常に好きな作品で、ことあるごとにプッシュしているのであまり悪くは言いたくないが、新題も旧題も、邦題、なんとかならんのかね。反対に言うと題名以外けちをつけるところがないほど秀逸な作品。私は児童文学ではエンデや福永令三、荻原規子を愛しているのですが、この名前にピンときた方(勿論そうでない方も)は是非読んでみて下さい。大嫌いな流行りの言葉を使うなら【大人向け童話】。最初から最後まで頁から目を話せなくなる魔法を貴方に。2017/08/10
Keystone
14
「本屋さんのダイアナ」に登場した一冊。途中まではノームとかオグルとか、世界観がよく分からず進まなかったのですが、後半すごく面白かった。エラとシャーの二人のやり取りがとにかく素敵。結婚を断るシーンでは思わず涙。とっても素敵なおとぎ話でした。2014/08/21