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内容説明
「かわいい」とは何か?その歴史を探る。2013年春、府中市美術館で開催され、その視点の斬新さで大反響を巻き起こした展覧会図録を、ついに書籍化!
目次
幕開け―「かわいい絵の時代」はいつから始まった?
感情のさまざま―なぜ、かわいいのか?(かわいそう;健気なもの;慈しみ;おかしさ;小さなもの、ぽつねんとしたもの;純真、無垢;微妙な領域)
かわいい形―「かわいい」には原理がある?(幾何学・省略・くりかえし;子供の形;つたなさの魅惑;素朴をめぐる目;絵本)
花開く「かわいい江戸絵画」―かわいい絵の時代(虎の悩ましさ;応挙の子犬 国芳の猫;かわいい名画選)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
104
この本は東京府中市美術館で開催された同タイトルの展覧会図録を改訂しているものである。この本の元となる展覧会は2013年の開催である。10年ひと昔とはよく言ったもので、現在ではさらに規模が大きくなりそうである。もし十年後この本を紐解くことがあったら、その時、K AWAIiは一体いかなる変容を遂げるのだろうか。2024/02/10
姉勤
50
ただ眺めるだけで、脱力出来る本。映画では動物と子どもには勝てないと云う慣用句があるらしいが、動物でも二大人気のネコと犬をはじめ、遊ぶ子どもたち、そしてデフォルメや稚拙なタッチで描かれる江戸の”ゆるキャラ”が満載。附される解説も、こういう企画本にありがちな適当な代物ではなく、画題の故事や蘊蓄も幅広く精通して、アカデミックな本としても通用する。こんな大家がこんな絵を!的な面白さや、円山応挙の犬、歌川国芳の猫と、ファンにはおなじみの作品も多数。2014/12/18
くたくた
36
こんな表紙の本がビニールカバーの中に入ってたら、中が見たくなるじゃないか!世界に誇る日本のKAWAIIの源流は江戸にあり?もともと気恥ずかしい、面はゆいといった意味だった「かわゆし」が現代にも通じる「かわいい」の意になったのは江戸時代頃からとのこと。本の中身は、真面目な日本画と文化史。府中市美術館の特別展で人気を博し売り切れた図録が書籍化されたとのこと。波津彬子さんの「雨柳堂夢噺」に登場する子犬はデフォルメされすぎだよな、と思っていたが、円山応挙が本家なのね!2024/10/26
霜月
25
読み応えのある画集だった。「かわいい」という観点から集められた江戸絵画の数々。一つ一つの解説も興味深く、それぞれの絵に込められたものも様々で濃い一冊だった。やはり動物子どもが多く、デフォルメ具合も面白い。お気に入りは仙厓義梵、中村芳中、長沢蘆雪、比喜多宇隆など。どうやら単純な柔らかい線が好みらしい。そして際立っていたのが伊藤若冲。造形美と斬新なデザイン性。隙が無いところが凄い。猫が好きな歌川国芳、ころんとした犬の円山応挙、全体的にほのぼのさせられる絵が多いのは対象物に対する愛情が感じられるからだろうか。2014/07/29
魚京童!
18
そういえば最近美術館へ行っていない。そろそろ行かねば。2018/09/19




