内容説明
確たる中心を失ったまま、どんどん拡散する現代美術。その未来は明るいのか?水戸芸術館現代美術センター芸術監督の浅井俊裕が、愛を込めて今、発信する。
目次
美術と“フェティシズム”1 人間と物質
美術と“フェティシズム”2 ものと美術
美術と“フェティシズム”3 “位”と“位相‐大地”
想起と現代美術
ポップということ
形のない作品
拡散する美術
写真を語るということ
ゼロ地点の芸術
動漫美学〔ほか〕
著者等紹介
浅井俊裕[アサイトシヒロ]
関西学院大学文学研究科博士課程前期課程(美学専攻)修了後、開館準備室時代より水戸芸術館の企画運営に学芸員として関わり、2009年より同館現代美術センター芸術監督。岩手大学(09‐)、関西学院大学(08、10‐)等の非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Rei Kagitani
1
著者は先月亡くなった、水戸芸術館芸術監督だった浅井俊裕さん。厳しい「現代美術」に対する指摘は共感する点がかなりあった。そして「東アジア」という地域性を現代美術に導入した功績はとても大きい。2016/05/09
かわいい憲法
0
長らく積んでいたがようやく読み終えた。 ある程度の美術史の知識が必要な書籍。 水戸芸術館の芸術監督を務める筆者の、現代の美術に対する問題意識と主張が十分に滲み出ている。 この文章は1998年~2008年に書かれて2013年に発行された本だが、美術の抱える問題は全く色褪せていない。 もっと早く読んでおけばよかった。2024/03/05