内容説明
精霊の声、潜む気配。何かが始まる。木彫作家・土屋仁応、初の作品集。
著者等紹介
土屋仁応[ツチヤヨシマサ]
木彫作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
85
幻想小説から飛び出してきた動物・人獣。大学院は文化財保存学専攻、修復。向源寺十一面観音像の戦乱から観音像を守るために土中に埋めたという挿話。ゲームグラフィックも手がける。仏教造形修復と遊興競技二次元作品と彫刻。3つの方向性がうまく調和している。愛知県美術館所蔵。2014/06/04
sin
83
あみ子の表紙に見初めた造形…読み友の登録でその存在を知った…人は裸の猿と云われるが、ここに裸の獣が在る。そのライン:波のうねり、風のそよぎ、樹々の成長、大地の連なり、獣たちのフォルムからは流れくるようなリズムを感じる。よるべない赤子がそうであるように樹々から産まれきた彼らにはヤワヤワとした肌が…そして軽やかな青少年のようにみずみずしい成長の躍動感が備わっている。2016/02/28
スリカータ
17
うちの子が好きという彫刻家の作品集。名前は知りませんでしたが、作品に見覚えがありました。人気小説の表紙になっていました。静かな佇まい、ほんのり色づく透明感、清潔感、優しさ、可愛らしさ。絶妙なバランスを保っています。材料は楠木。木肌は、こんなに滑らかなのですね。いつか実物を鑑賞したくなりました。2022/02/20
りー
8
「麒麟を見たのは天気雨の午後だった。雨粒に斜めから陽が射してきらきらと光るなかを、トントントンと麒麟が降りてきた。そんなふうに、いきものの姿は唐突に目の前に現れる(中略)わたしは聞耳をたて、彼らの姿を思い続ける。」薄い皮膚と、仄かな体温、声を出すのを躊躇うような神性をそなえる土屋さんの作品。そうか。トントントン、と光の中を降りてくるのか・・・。2016年の展覧会にはなかった人魚の少女や半馬の少年を見られたのは収穫でした。あーー、でも、震えがくるような実物の存在感を、やはり写真ではなく体感したい!2019/08/18
一五
7
最近知った木彫作家 木彫好きなんで気になった。 わざとピントを1ヵ所に絞り 他をボカしている写真がすご~くイヤ2023/02/11