内容説明
安曇野にこもり、ただ一人の力で執筆と作庭に明け暮れる小説家のエッセイ。
目次
一月 本道を歩むことの醍醐味を味わってしまった者は、二度と抜け出せない。
二月 開花、開花の連続という植物が存在しないように、成功、成功の連続という人生もまた存在しない。
三月 鳥だって、この世を生きているかぎりはいろいろある。
四月 五百年以上の寿命が欲しいと思えるほど奥の深い、ほとんど底無しの感動を望むばかり。
五月 本の数万冊を読破するよりも手応えのある、言葉には言い表せない本物の答え。
六月 この世に存することの唯一の命題は、ひたすら生き抜くことのみであって、けっしてほかの何かではない。
七月 常に現在のなかにしか存在しないおのれを把握し、その折々に自己を律せよ。
八月 あなたを堕落させる誘惑は常にあなた自身からもたらされ、しかも、あなたの周辺の者たちまでもがその誘惑にさらされる。
九月 芸術の真の力の源泉は、自分以外の生をむさぼり食らい合う、命同士の闘争そのものにある。〔ほか〕
著者等紹介
丸山健二[マルヤマケンジ]
1943年、長野県飯山市に生れる。国立仙台電波高等学校卒業後、東京の商社に勤務。66年、『夏の流れ』で文學界新人賞を受賞。同年、芥川賞を受賞し作家活動に入る。68年に郷里の長野県に移住後、文壇とは一線を画した独自の創作活動を続ける。また、趣味で始めた作庭を自らの手による写真と文で構成した、新たな世界を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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