内容説明
本書に収められた論文は、筆者がこれまでに発表した論文のうち、元朝時代の知識人社会にかかわるものを中心に、加筆再構成したものである。第一章では、元代知識人研究についての筆者の問題提起と、元朝社会への筆者の見解、そして石刻資料をめぐる史料状況を述べた。第二部では、元朝における漢族知識人政策の原点とも言える丁酉年をめぐる問題からはじめて、元朝の江南支配の定着期である至元末の崇儒聖旨、約会と、漢人知識人にかかわる諸制度の研究と、これまで軽視されがちであった科挙についての史料研究とを収めた。いずれも主題の一つが石刻資料である。第三部では、地域社会と知識人との関わりという視点で、石刻資料から読み取れる諸相について述べている。
目次
第1部 研究の課題と現状
第2部 元朝の知識人政策 制度と資料
第3部 知識人と地域社会
著者等紹介
森田憲司[モリタケンジ]
1950年大阪市に生まれる。1973年京都大学文学部史学科東洋史専攻卒業。1979年京都大学大学院文学研究科博士課程単位修得退学。1979年奈良大学文学部史学科専任講師。同助教授を経て、現在教授
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