出版社内容情報
遊びと対話の相互的な発展の先に浮かび上がる,文字と子どもの新たな関係――子どもの「声」を聴き取る人として保育者を位置づけ,「社会的関係の中で立ち上がる言葉」という側面から「文字習得」を再定位する。保育者と共に進めてきた実証研究から,幼児期における「文字習得」の在りようとその意味を探る。
目次
序章 なぜ、今、幼児期の「文字」と「保育」を扱うのか
第1章 幼児期の文字習得をどのように捉えるか
第2章 保育における「文字指導」の現状と課題
第3章 もう一つの「文字指導」の探求―初期リテラシー発達を促すイングランドの実践
第4章 リテラシーを育む保育の試み―伝え合いたい関係を土台とする書き言葉へ
第5章 リテラシーと「遊び」の関係―日本の保育実践の文脈をふまえて
第6章 伝え合いたくなる機会をつくり、育む―遊びの発展を支える方法の探究
第7章 伝え合いたくなる機会を広げる―遊びの発展・共有から豊かになるリテラシー
終章 保育における社会的関係から立ち上がる言葉―全ての子どもの「声」と権利の実現へ
著者等紹介
松本博雄[マツモトヒロオ]
博士(心理学)。1973年生まれ。1997年中央大学文学部卒業。2002年に同大学院文学研究科博士後期課程を満期退学後、同年4月から2010年9月まで名古屋短期大学講師・准教授。2010年10月より香川大学教育学部准教授。2018年3月から2019年3月まで、カンタベリークライストチャーチ大学(イギリス)子ども・家族・コミュニティ研究所客員研究員。2021年4月より現職。現在:香川大学教育学部教授。“Literacy”誌(United Kingdom Literacy Association)編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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