出版社内容情報
男性による女性に対する暴力の原因を,巨視的社会の要因,生物学的要因,性役割社会化の要因,関係要因から多面的に考察。
“女性が虐待関係に止まる理由”や“虐待者の類型化”といった従来のDV研究の枠を越え,男性による女性に対する暴力の原因を,巨視的社会の要因,生物学的要因,性役割社会化の要因,関係要因から多面的に考察。それらの影響を取り込んだ多変量モデルから新仮説を提示・論評し,暴力防止プログラムへの新たな視座を提供。
内容説明
なぜ男性は女性に暴力を振るうのか。“女性が虐待関係に止まる理由”や“虐待者の類型化”といった従来のDV研究の枠を越え、男性による女性に対する暴力の原因を、巨視的社会の要因、生物学的要因、性役割社会化の要因、関係要因から多面的に考察。それらの影響を取り込んだ多変量モデルから新仮説を提示・論評し、暴力防止プログラムへの新たな視座を提供。
目次
第1部 本書の内容と男性による女性に対する暴力を説明するO’Neil‐Harwayの予備多変量モデルに関する論評
第2部 男性による女性に対する暴力を説明する生物学的、神経解剖学的、ホルモン的、進化的要因
第3部 男性による女性に対する暴力を説明する男性と女性の性役割の社会化と性役割葛藤要因
第4部 男性による女性に対する暴力を説明する関係要因と相互作用要因
第5部 女性に対する暴力に関する巨視的社会の説明、人種的・文化的説明
第6部 理論的命題、男性によるリスク要因に関する改訂多変量モデル、新仮説および予防に役立つ提言
著者等紹介
ハーウェイ,ミッシェル[ハーウェイ,ミッシェル][Harway,Michele]
Ph.D.アンチオキア大学サンタバーバラ校大学院心理学課程コアファカルティの教授、心理学博士課程の責任者である。アンチオキア大学教授に就任前は、カリフォルニア州エンシーノにあるフィリップス大学院インスティチュート(元カリフォルニア家族研究センター)の研究責任者・コアファカルティであった。APA部門43(家族心理学)の会長を務めた。研究領域は、家庭内暴力、家族心理学、女性の発達である
オニール,ジェームズ・M.[オニール,ジェームズM.][O’Neil,James M.]
Ph.D.コネチカット大学教授(教育心理学、家族研究を担当)。また、コネチカット州サウスウィンザーで個人開業(カウンセリング、心理療法、相談サービス)をしているライセンスを受けた心理学者である。アメリカ心理学会第51部門の「男性と男らしさ」についての研究機関(SPSMM)の創立会員の一人で、SPSMMは20年にわたる「男性の性役割葛藤」に関する研究功績によって、氏を1997年の最優秀研究者に指名した。研究領域は、男性と男らしさ、性役割葛藤、男性と女性の心理学、暴力と虐待
鶴元春[ツルモトハル]
1937年、熊本県五家荘に生まれる。広島大学教育学部心理学科卒業後、法務省に入り、中野刑務所、久里浜少年院、東京医療少年院、東京少年鑑別所、法務総合研究所などに勤務。1981年、大学教師に転ずる。東亜大学教授、大分県立芸術文化短期大学教授、比治山大学教授、広島県立大学非常勤講師を経て、大分県立芸術文化短期大学名誉教授、文芸誌シェニーユ会員。元大分県立芸術文化短期大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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