内容説明
近年急速に発展している生物学的犯罪学の成果を、行動遺伝学、進化理論、犯罪性向の生物学的特徴、分子遺伝学、環境の影響等の面から、多岐にわたって紹介する。
目次
第1章 生物学と犯罪の序論
第2章 犯罪性向の遺伝
第3章 犯罪を進化から見る
第4章 体は語る?生物学的特徴と犯罪性向
第5章 犯罪遺伝子?分子遺伝学と犯罪性向
第6章 遺伝学の知見に照らして環境的影響を考える
第7章 将来のために:刑事司法政策と倫理的懸念に対する意味
著者等紹介
津富宏[ツトミヒロシ]
1959年東京都に生まれる。1988年ウィスコンシン州立大学社会学部修士課程卒業。現在、静岡県立大学准教授(Master of Science)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
J_L_B_459
1
豊富なデータを元に、犯罪の生物学的な背景についてわかりやすく論じている。センシティブなテーマだけに、優生学的な悪用をふさぐような配慮も見られる。犯罪素因とサイコパス的「女たらし」戦略のオーバーラップが興味深かった。2010/05/25
hapim
0
犯罪心理学を学ぶ中で、遺伝か環境かという問題には必ずぶつかる。それを考えるために読んだけれど…難しかった…。扱いが難しい問題なので、生物学的な観点で語られることはめったにない。だからこそこの本を読んで勉強になったし、生物学的な観点を除いては考えられない問題だとも感じた。社会学、心理学も必要。2016/10/01