内容説明
政治社会心理学のカバーする領域は意外に広い。永田町だけが政治なのではないのです。そもそも、私たちが社会的動物であり、社会のなかでお互いに協力し、利害を調整し、時には争いを起こしながらも豊かな社会を作っていくのなら、そこに「政治的」なものが不可避的に入り込みます。本書は、このようなもっとも広い意味での政治を社会心理学の観点から、10名の研究者に分担執筆していただいたものです。最先端の研究に触れながら、私たちの日常と政治とのかかわり方にヒントを得ることができれば、幸いです。
目次
第1部 メディエイティド・コミュニケーションと政治(日常のなかでフィルターされ、支えられる政治;マスメディアと政治;イメージの攻防―選挙を席巻するネガティブ・キャンペーン;インターネット・ポリティクス)
第2部 価値と社会と政治と(無知と無関心の政治心理;価値と政治意識;政治と社会階層の心理)
第3部 社会参加・政治参加をめぐって(人間関係のポリティクス;世論のダイナミズム;人はなぜ投票に行くのか―投票参加の社会心理)
著者等紹介
高木修[タカギオサム]
関西大学社会学部教授。1970年京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学・文博。研究分野は、社会心理学・対人行動学
池田謙一[イケダケンイチ]
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。1982年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学・博士(社会心理学)。研究分野は、社会心理学・政治心理学・コミュニケーション研究
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