出版社内容情報
北欧の人々は理想の生活を追求し、知恵を持ち寄り、テクノロジーを活用して新しいしくみを次々に実験する。オープンデータ、電子政府、リビングラボ、グリーンモビリティ、クリーンテック、ヘルステック等を実装し、多様なプレイヤーが共創する、サステイナブルな経済と環境をいかに実現するか、世界が羨む辺境の実践に学ぶ。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえぽん
36
デンマーク在住の両著者が北欧各国のスマートシティを中心とした都市づくりを紹介。日本人の眼には、合理主義、人間重視、包摂的、フラットと言った北欧社会の特徴がよく観て取れる。電子政府化のきっかけは少子高齢化の懸念だったこと、デンマークで自治体のシステムを70年代から自治体連盟設立のベンダーが独占開発していたこと、完璧なシステムはないとの認識が共有されていること等が興味深い。日本との協働を含め、ユニコーン企業を育てるVCなどの環境に優れ、リビングラボ等の共創を促す制度的条件にも恵まれている点に注目すべきだろう。2024/02/09
入道雲
13
スマートシティ、と言う言葉から連想されるのはデジタルに支配されたようなイメージもあるが、本書を読むと一変する。 北欧各国は、市民がより良く快適な日常を普通に過ごせるような前提を置き、社会基盤や情報技術の統合を積極的に進めている、という風に読んだ。読みながら、何だかわからない泥沼に胸まで浸かって、もがきながら暮らしている日本、との対比をして悲しくなるのだが何としたら良いのだろう。ちょっと悲観的過ぎるだろうか。2023/03/13
ろべると
11
北欧はデジタルイノベーションの先進国であり、ほとんどの国民が電子政府サービスを活用しているという。オープンでフラットな社会ならではだが、セキュリティの不安はないのだろうか。ポイントは、生活者のウェルビーイング向上のために、市民が制度設計にも主体的に参加していることか。産学連携によるスタートアップ支援が盛んなのも、図書館が人々がさまざまな情報を得て学習し活動する場所であるのも、決して上からのお仕着せでなく、主体的に市民が活動しているからだ。著者の専門領域の紹介に留まるのには不満を覚えるが、学ぶことは多い。2024/04/27
yyhhyy
4
研究者による北欧各国の電子化公共サービスと電気自動車+自転車都市の取組紹介。50年前からデジタル化していたり90%以上を水力発電でまかなえたり、一両日中で日本が追いついたり真似したりできるものでもないなと思わせられる・・2023/06/17
takao
2
ふむ2023/04/08