内容説明
普段当たり前に通り過ぎてしまう都市の風景。しかし、潮位の変化、河岸段丘など「地形」を手がかりにすることで、人と大地と水の織り成すドラマが見えてくる。古代の都城から近代都市まで、ブラタモリでおなじみの都市形成史家が案内する、ニッポンの都市・成り立ちの教科書。
目次
第1章 古代の都城と陸海の道
第2章 河岸段丘が織り成す都市と田園
第3章 港町
第4章 城下町
第5章 開港場と居留地
第6章 近代都市
著者等紹介
岡本哲志[オカモトサトシ]
九段観光ビジネス専門学校校長、都市形成史家。1952年東京都中野区生まれ。岡本哲志都市建築研究所、法政大学サステイナビリティ研究教育機構リサーチアドミニストレータA、法政大学デザイン工学部建築学科教授を経て、現職。博士(工学)。2012年度都市住宅学会賞受賞(共同)。国内外の都市と水辺空間の調査・研究に長年に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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六点
8
古代の都城から現代の道路交通による町づくりに至るまで、地形に着目し日本の都市デザインを読み取っていく本である。この書に取り上げられている古代都城から現代の東京に至るまでこの日本という国に存在する都市は如何に魅力に満ちた存在であることか。書を持ち旅へ出ようと言う言葉が相応しい素晴らしい本である。日本という国が如何に水路と海路によって形作られているか。また、現代の都市であっても歴史的記憶は全く失われておらず、そこそこに姿を見つけることが可能なのだ。京都ばかりが歴史都市やとおもたらあきまへんで!2019/11/23
Teo
5
最初手に取った時はブラタモリっぽいと言うか、スリバチ学会ぽいと言うか、そんなイメージだった。パラパラと中味を見てしっかりしていそうだったので買って読んでみた訳だが、しっかりしていそうどころか非常に固い。ブラタモリのノリで読み始めると続かないと思う。そこを置いておいてこれはこれで興味深い。日野市の水路の話とか江戸の話とかは東京都民と言うのもあって知っていた話ではあるが、それ以外はそう言うものなのかと興味深く読んだ。2019/11/27
Hiroki Nishizumi
4
導入が上手い。東西日本の比較が興味深く描かれて思わず引き込まれる。さらに河岸段丘や凹地形などが続き飽きずに読める。2022/03/23
2
内容はタイトルのとおりなんですが、この本は選ぶ街のチョイスが面白いですね。この手の本は大抵似たような街が取り上げられて食傷気味だったのですが、座間、日野、桑折、吉井、宿根木です。あとがきには、知名度の低い場所ばかりで出版を断られ続けたとありますが、そういう場所を取り上げたほうがニッチな魅力は増すように思います。圧巻は成生(舞鶴)と枝折(醒井)です。この本で知らなければ気に留めることすらなかったでしょう。地図で見ると小集落なのですが、そこにここまでの魅力があるとは思いませんでした。2025/01/20
takao
1
ふむ2022/04/17