内容説明
公共空間の在り方を問い直したい。その先にある公共の概念を揺さぶりたい。東京R不動産のディレクターが挑む、公共空間を楽しくするための理論/実践/アイデア。
目次
1 公園をリノベーション
2 役所をリノベーション
3 水辺をリノベーション
4 学校をリノベーション
5 ターミナルをリノベーション
6 図書館をリノベーション
7 団地をリノベーション
著者等紹介
馬場正尊[ババマサタカ]
建築家/Open A代表/東京R不動産ディレクター/東北芸術工科大学准教授。1968年佐賀県生まれ。94年早稲田大学大学院建築学科修了後、博報堂入社。早稲田大学大学院博士課程へ復学、雑誌『A』編集長を務める。2003年建築設計事務所Open Aを設立し、建築設計、都市計画まで幅広く手がけ、ウェブサイト東京R不動産を共同運営する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mijas
38
スキマの時間があったら有意義に過ごしたいと思ってしまうが、スキマの空間があったらどのように有効活用できるのだろう。空間のリノベーションを手掛けてきた著者が、自身のアイディアをスケッチで描く。また、公共空間のリノベーションの事例が素敵な写真とともに紹介され、訪れてみたくなる。アーツ千代田3331、まちじゅう図書館など、学校や図書館が「生きられた空間」として生まれ変わり、publicの概念が変化しつつあることがわかる。自由な発想や行動力で創り出される理想の風景にワクワクしてしまう。2015/10/18
Hwee Rim
5
公共ってあんまり意識したことないかもん。公共というより各々何だって教えてもらったから公園とか道とか...リノベーションに興味があり、彼らの仕掛けなどみたくて読み始めたけど意外なことに面白さを得たかもん2013/11/21
mondo
3
日本が直面する公共空間のあるある過疎パターンのリノベーション方法がまとめられた一冊。役所との付き合い方など、地味だが最も知りたい内容が記載されている公共空間リノベーション界の大辞林的存在。【印象に残った言葉】ここで発想を転換し、「この空間は誰のものなのか。誰が管理しているのか」という、今までの所有からの見方ではなく、「この空間は誰のためにあるのか」という視点から眺めてみる。そこから新しい発想や動きが始まるのではないだろうか。2020/01/08
uz
3
これからの時代はリノベーションなのだろう。 普段気付かない身の回りのリソースを組み合わせることで、新しいものが生まれる。 アイデアが浮かんだら行動すること。 まだまだ沢山の可能性がそこかしこにゴロゴロしている。2013/10/19
山田案稜
2
最後の森司さんのインタビューで、アーティストが介入可能な場所はどこかという問いに対して、「制度や経済に綻びがある場所」という答えが返ってきたのにはガツンときました。公共空間という制度や縛りの中でも一つ一つ良い変化を起こす可能性の芽は必ずあるはずです。多くの人は、制度上無理とか、リスクがあるとか、責任とか、「無責任」な言葉で現状維持を決め込むことでしょう。しかし、その中にある僅かな綻びから、小さな・・・でも将来に向けて社会を変えていく大きな可能性を見出し、実現していく力を本書から感じ取ることができました。2014/02/26