内容説明
現在、幼稚園や保育園において、子どもたちの遊びは、じゅうぶんに保障されているだろうか。遊びをとおして子どもたちは自己充実しているだろうか。本書は、そうした問いを正面にすえて、実践活動例を示しながらわかりやすく、現在の幼児保育・幼児教育の課題を考察し、子どもたちの生活=遊びの世界を具体的に探求する。保育者を志す学生はじめ、幼稚園・保育園で保育にたずさわる人のためのテキスト・参考書。
目次
1章 保育とはどんなことか(子育て―家庭と子ども;附属幼稚園からまなぶ―保育実践をとおして;橋詰良一と倉橋惣三―その保育思想と実践)
2章 幼稚園や保育園はどんなところか(幼稚園・保育園の現状;幼稚園や保育園はどうあったらよいか;幼稚園・保育園は子どもたちがあそびながら自己充実する場である)
3章 保育の内容・方法とは何か(家庭保育と幼稚園・保育園での保育;保育内容を規定する諸条件;保育内容としてとりあげるべきこと;保育の方法について;保育の実践)
4章 保育計画はなぜ必要か(幼児教育におけるカリキュラム;幼児期のカリキュラムの基盤;幼児教育のカリキュラムのスコープ;教師―子どもの対応関係からみたカリキュラム;保育計画と保育の構造化;保育カリキュラムの前進のために)
5章 どんな保育技術をめざしたらよいか―科学的ロマンをはぐくむために(児童憲章と保育技術;共同画・共同製作にみる虚像;壁面装飾(壁面工作・壁面構成)とはなにか
ナイフを使えない保育者たち
“伝承されないあそび”としないために
科学的ロマンをはぐくむために)
6章 障害をもつ幼児の保育はなぜ必要か(いろいろな問題点;対応してきた子どもたち;われわれの受れ入れ;障害をもつ幼児とその周辺;友だちの群像と教育の統合;「やりかえしなさいよ」とおとなは言う;就学期をむかえる)