出版社内容情報
「自分研究」とは、子どもの「当事者研究」ともいえる活動です。学校生活などの中で「困りごと」を抱えている子どもたち、または自分の「得意」が見つからないたちが、教師や支援者、同じ学級の仲間たちと一緒に、自分の苦手や得意について研究して、成長していきます。
本書では、発達障害や情緒障害などの特別な支援が必要な子どもたちを対象にした「自分研究(子供の当事者研究)」について、複数の具体的な実践事例(データファイル)を取り上げています。また実際に教育・支援の現場で「自分研究」を実施してみたい方々のために、「自分研究所」を解説するための準備やプロセスについても紹介します。さらに「子どもの当事者研究」の意義について、発達障害当事者研究の第一人者、熊谷晋一郎さんに解説をいただいています。
従来のソーシャルスキルトレーニング(SST)とは違う、大人や仲間が一緒になって「研究」として自己理解を深めていく、これからの時代の特別支援教育と子どもたちの未来を切り拓くアプローチです!
目次より
第1章 自分の困っていることを研究しよう――よりよい未来を切り拓くために
1 学校で出会う‘生きづらさ’を抱えた子どもたち
2 「自分研究(当事者研究)」との出会い
3 「自分研究」とは――困っていることを仲間と研究しよう!
第2章 子どもたちが取り組んできた「自分研究」
――「自分研究」データファイル 子ども研究員の実践事例集
はじめに
「自分研究」データファイル
子ども研究員の実践事例集
VOL.1 不安タイプの【泣き虫ゴースト】の研究
VOL.2 しゃべりすぎてしまう【ペラペラノドン】の研究
VOL.3 しつこいタイプの【しつこいざる】の研究
VOL.4 めんどくさいタイプの【だらだらきん】の研究
VOL.5 イライラタイプの【イカリボール】の研究
VOL.6 文字が読みづらいタイプ【読み読み大作戦】の研究
VOL.7 ノートに書きづらいタイプ【ICTで困ったことを解決できるか】の研究
第3章 「自分研究所」開設のススメ――「自分研究」を行うための心得
1 はじめに
2 自分研究の3つの「フェイズ」
フェイズ1:導入・スタートアップ期
フェイズ2:分析・実験期
フェイズ3:アウトプット(表現)期
フェイズ0:関わる大人の心得
第4章 解説
子どもたちの当事者研究が未来をつくる
あとがき
内容説明
自分の困っていることを、みんなで「研究」しよう!発達障害など特別な支援ニーズを持つ子どもたちが、大人や仲間と共に、「自分研究(子どもの当事者研究)」を通じて、自分の「苦手なこと」を知って対策を検討し、同時に「好きなこと」を見つけながら成長していきます。本書は、その実践事例(データファイル)と、教育・支援の場で「自分研究」を実施するコツについて紹介します。
目次
第1章 自分の困っていることを研究しよう―よりよい未来を切り拓くために(学校で出会う‘生きづらさ’を抱えた子どもたち;「自分研究(当事者研究)」との出会い ほか)
第2章 子どもたちが取り組んできた「自分研究」―「自分研究」データファイル 子ども研究員の実践事例集(不安タイプの“泣き虫ゴースト”の研究;しゃべりすぎてしまう“ペラペラノドン”の研究 ほか)
第3章 「自分研究所」開設のススメ―「自分研究」を行うための心得(自分研究の3つの「フェイズ」)
第4章 解説 子どもたちの当事者研究が未来をつくる
著者等紹介
熊谷晋一郎[クマガヤシンイチロウ]
東京大学先端科学技術研究センター准教授、小児科医。東京大学バリアフリー支援室長、日本発達神経科学学会理事、日本学術会議連携会員、内閣府障害者政策委員会委員。新生児仮死の後遺症で、脳性マヒに。以後車いす生活となる。東京大学医学部医学科卒業後、千葉西病院小児科、埼玉医科大学小児心臓科での勤務、東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て、現職。専門は小児科学、当事者研究
森村美和子[モリムラミワコ]
東京都内公立小学校の特別支援学級教員。学校心理士。知的障害学級、通級指導学級で実践を重ねる。2012年に東京大学先端科学技術センターの熊谷晋一郎氏と出会い、当事者研究の試みを参考に、教育の場で子どもたちと「自分研究」として新たな実践にチャレンジ。その試みが朝日新聞「花まる先生『悩み解決 一人じゃない』」や、NHKで「苦手と向き合う子どもたち」のユニークな試みとして取り上げられ反響を呼ぶ。平成30年度文部科学大臣優秀教職員表彰受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Natsuko
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