出版社内容情報
創造的思考についての理論的基礎づけと、心理学、科学、数学、論理学など、学際的に編み出された認知方略としての自問パターンを提供困ったときは、押し広げてみる、逆に考えてみる、分けてみる、結びつけてみる・・・・・・。突き当たった壁を乗り越えるための、思考を耕し、促進させる自問パターンの数々!!「考えるのは,これだけでよいだろうか」(思考範囲の拡張)「?ではなく,その逆(反対)にやってみてはどうか」(現実の状況についての逆発想)「このままのやり方を続けていけば,将来,どうなるだろうか」(仮言的未来型)・・・・・・。創造的思考の本質を具体的に解説し、問題解決や課題完成を促す〈自問パターン〉を提示。創造性(クリエイティビティー)につよい関心を抱いている方、仕事、勉学や研究活動等で創造性を必要とされる方、自己の内なる潜在可能性の発揮や創造的思考力のレベルアップをしたい方にとっては本書を有効に活用していただけます。さらに教育関係者、子育て中の親御さん、それに高校生にも広く読んでいただける内容です。
第1章 創造性は問題解決と課題完成に欠かせない
1 創造性とは
創造性の意味/2種類の創造力/創造的思考とは
創造的人格とは/被創造・創造の本質は
2 創造性が発揮される領域
今なぜ創造性が必要なのか/暮らしの中の創造性
心的活動における創意工夫
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第2章 創造的思考の方略 PART 1
押し広げること (拡張)
絞り込むこと (焦点化)
1 押し広げること(拡張)──大は小を兼ねる
押し広げることとは──拡張方略
拡張の自問パターン──創造的思考の方略〔1〕
■コラム 1 もし拡張しなかったら
2 絞り込むこと(焦点化)──日々の生活は選択・決定の連続
絞り込むこととは──焦点化の方略
焦点化の自問パターン──創造的思考の方略〔2〕
■コラム 2 ベストチョイスでなく,ベターチョイスでよい!
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第3章 創造的思考の方略 PART 2
観点を変えてみること (観点変更)
逆に考えてみること (逆発想)
1 観点を変えてみること(観点変更)
──目移りも技のうち?!
観点を変えてみることとは──観点変更の方略
■コラム 3 〈対人的立場の変更〉の活用領域
観点変更の自問パターン──創造的思考の方略〔3〕
■コラム 4 観点変更を効果的に進めるための心得
2 逆発想──逆発想の原体験
逆に考えてみることとは──逆発想の方略
逆発想の自問パターン──創造的思考の方略〔4〕
■コラム 5 科学史の中の逆発想
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第4章 創造的思考の方略 PART 3
分けてみること (分類・分解)
分け直してみること (再分類・再編成)
1 分けてみること(分類・分解)
──自然界は分類・弁別上手
分けてみることとは──分類・分解の方略
分類・分解の自問パターン──創造的思考の方略〔5〕
■コラム 6 分類基準の数は
2 分け直してみること(再分類・再編成)
──世の中は区分と再区分の繰り返し
分け直してみることとは──再分類・再編成の方略
再分類・再編成の自問パターン──創造的思考の方略〔6〕
■コラム 7 再分類・再構成の具体例
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第5章 創造的思考の方略 PART 4
加えたり
取り除いたりすること (加減)
1 加減してみること(加減)
──さじ加減1つで結果が変わる
加えたり取り除いたりすることとは──加減の方略
加減の自問パターン──創造的思考の方略〔7〕
2 加減方略の所産あれこれ
〈加法〉の所産の具体例/〈減法〉の所産の具体例
同時加減の具体例/バラエティに富む加減方略
■コラム 8 加減のつもりが新発明・新発見?!
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第6章 創造的思考の方略 PART 5
結びつけてみること (結合)
1 結びつけてみること(結合)
──自然の教え?結合の妙味
結びつけてみることとは──結合の方略
結合の自問パターン──創造的思考の方略〔8〕
■コラム 9 共同作業も自然の教え?
2 さまざまな〈結合〉方略
同質結合と異質結合/同質・異質同時結合
バカにできない近接結合/見事な遠隔結合
関係の種類にも目を向けよ/創造的思考の諸方略の併用
■コラム 10 中間子理論の創出の説明
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第7章 創造的思考の方略 PART 6
変えてみること (変換)
1 変えてみること(変換)
──変化の認識から変換操作の発想へ
変えてみることとは──変換の方略
■コラム 11 変換操作に潜む想定外?の問題
2 外部対象に対する変換操作
質的変換/量的変換/質・量同時変換/質⇔量変換
配置・配列変換/組合せ変換/要素交換/等価変換法
3 思考の手段・方略の変更
量的変換
■コラム 12 量的処理には量的変換を
質的変換/質⇔量変換/抽象⇔具象変換/対称変換
変換の自問パターン──創造的思考の方略〔9〕
■コラム 13 効果的な覚え方(有意味変換)
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第8章 論理的思考法の活用 PART 1
類推
仮説演繹的発想法
1 類推──模倣の裏には類推能力がある?!
類推とは
類推の自問パターン──創造的思考の方略〔10〕
■コラム 14 模倣行為の積極的な意義:創造的モデリング
2 仮説演繹的発想法──心配になると自然に生ずる思考法は
仮説演繹的発想法とは
仮説演繹的発想法の自問パターン──創造的思考の方略〔11〕
■コラム 15 ユークリッド幾何学の公準の問題
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第9章 論理的思考法の活用 PART 2
弁証法的解決法
背理法
1 弁証法的解決法の活用
──人類社会は矛盾・対立に満ちている
弁証法的解決法3つの方略
弁証法的解決法の自問パターン──創造的思考の方略〔12〕
2 背理法の活用──アリバイは知性の証
間接的な証明法──背理法
背理法の自問パターン──創造的思考の方略〔13〕
■コラム 16 背理法による証明の例
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第10章 もしうまくいかなかったら PART 1
具体的に考える (具象化)
気楽に考える (連想法)
1 具体的に考える(具象化)
──さまざまな具象化と具象物
具体的に考えるとは──具象化の方略
具象化の自問パターン──創造的思考の方略〔14〕
■コラム 17 具象化の原体験と手話の創出
2 気楽に考える(連想法)
──〈連想〉と〈連想もどき〉の違い
連想法とは
連想法の自問パターン──創造的思考の方略〔15〕
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第11章 もしうまくいかなかったら PART 2
繰り返し検討してみる (反復検討)
偶然を活用する (偶然の活用)
1 繰り返し検討してみる(反復検討)
──現場百回で新発見
繰り返し検討するとは──反復検討の方略
反復検討の自問パターン──創造的思考の方略〔16〕
■コラム 18 なぜ反復検討が有効なのか? そのわけを考えてみよう
2 偶然を活用する(偶然の活用)
──「偶然の出会い」を大切に
偶然を活用するとは──セレンディピティー
■コラム 19 人生とセレンディピティー
偶然の活用の自問パターン──創造的思考の方略〔17〕
■コラム 20 無意識のウルトラCが生じるわけ
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おわりに
引用・参考文献
索引
江川 ?成[エガワ ビンセイ]
著・文・その他
内容説明
創造的思考とはなにか?!アイディアはいかにして生まれるのか?!創造的思考の本質を明らかにし、思考方略としての“自問パターン”も提示。勉強、仕事、研究などの幅広い場面で活用できるヒントが満載。
目次
第1部 理論編(創造性は問題解決と課題完成に欠かせない)
第2部 方略編(創造的思考の方略(押し広げること(拡張) 絞り込むこと(焦点化)
観点を変えてみること(観点変更) 逆に考えてみること(逆発想)
分けてみること(分類・分解) 分け直してみること(再分類・再編成)
加えたり取り除いたりすること(加減)
結びつけてみること(結合)
変えてみること(変換))
論理的思考法の活用(類推 仮説演繹的発想法;弁証法的解決法 背理法)
もしうまくいかなかったら(具体的に考える(具象化) 気楽に考える(連想法)
繰り返し検討してみる(反復検討) 偶然を活用する(偶然の活用)))
著者等紹介
江川〓成[エガワビンセイ]
東京教育大学教育学部心理学科卒、同大学大学院博士課程単位取得退学。東京学芸大学教授、十文字学園女子大学教授を歴任。現在、東京学芸大学名誉教授。十文字学園女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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