出版社内容情報
アーレントを理解するための入門書は多数刊行されているが、この本の最大の特徴はその応用編であることだ。アーレントの理論をまとめた書籍というものはない。そのため真意を探るには、彼女の思考の軌跡を追って理解しなければならない。しかし、その評価は時代背景や研究者によってまちまちだったりもする。この本は、アーレントが問題提起した時代と同じように移民問題がはびこり、独裁的な政治傾向が強まる現代という、多様性が認められづらく、寛容性が減弱した時代こそ、アーレントは再評価されるべきという観点に立っている。アーレントはそのときどきにおいて大きく思考方向を変えており、単にこう考えていたという事実関係だけでは理解しづらい面がある。そこでその思考の変遷と組み合わせ、なぜ彼女がそのような観点に至ったかを、彼女を取り巻く人物や事件とともに描くことで、思考する人であるアーレントのように、自らもまた、思考することでこの時代を考え直すきっかけを与えてくれることを目的にしている。
アーレントの時代に戻り、アーレントとして考えることは、これまでの時間的経過がそれを見えづらくしていることから困難になりつつある。そこで本書は、彼女の生い立ちから、何が起こり誰にどのような影響を受け、その思考が変遷していくのかがわかるように書かれている。それによってどのような状況でアーレントはそう考えるようになり、そしてその思索の深さを追認しつつ理解することで、その時代に流されない確固とした思考法を持つ重要性というものが見えてくる。アーレントに関する大量の資料を駆使し、その意図をわかりやすく提示していく。
【目次】
わたしたちが何をしているのかを考える
第1章 どこから始めるのか
第2章 どう考えればよいのか
第3章 亡命者のように考えるのにはどうすればよいか
第4章 どのように愛せばよいのか
第5章 人種についてどう考えるべきで、どう考えるべきでないか
第6章 どのように考えるべきではないのか
第7章 わたしたちは何をしているのか?
第8章 世界をどう変えるのか
第9章 判断するわたしは何者か?
第10章 自由とは何か?
ハンナ・アーレント・ハウス
内容説明
全体主義は復活するのか。当時も、そして現在も目の前に迫る危機がある。今こそ彼女の思考を読み直すときだ。
目次
わたしたちが何をしているのかを考える
第1章 どこから始めるのか
第2章 どう考えればよいのか
第3章 亡命者のように考えるのにはどうすればよいか
第4章 どのように愛せばよいのか
第5章 人種についてどう考えるべきで、どう考えるべきでないか
第6章 どのように考えるべきではないのか
第7章 わたしたちは何をしているのか?
第8章 世界をどう変えるのか
第9章 判断するわたしは何者か?
第10章 自由とは何か?
ハンナ・アーレント・ハウス
著者等紹介
ストーンブリッジ,リンジー[ストーンブリッジ,リンジー] [Stonebridge,Lyndsey]
バーミンガム大学の人文科学・人権学教授であり、英国学士院フェローである。著書に『Placeless People:Writing,Rights,and Refugees』(モダニズム研究協会図書賞受賞、Choice誌選出傑出学術書)、『The Judicial Imagination:Writing After Nuremberg』(英国アカデミーローズ・マリー・クローシェイ英文学賞受賞)、エッセイ集『Writing and Righting:Literature in the Age of Human Rights』がある。メディアコメンテーター・ニュースキャスターとしても活動
角敦子[スミアツコ]
津田塾大学英文科卒。歴史、政治、デザイン、軍事など、ノンフィクションの多様なジャンルの翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



