内容説明
最古のパン、中世のシチュー、ルネサンスの健康食、ヴェルサイユ宮殿の晩餐会etc…5000年の時を料理で旅する、再現料理レシピエッセイ。8時代40品のレシピを収録。
目次
1 ギルガメシュの計らい―古代メソポタミア(紀元前3000~紀元前400年頃)
2 ソクラテスの腹ごしらえ―古代ギリシャ(紀元前800~紀元400年頃)
3 カエサルの祝宴―古代ローマ(紀元前600~紀元400年頃)
4 リチャード3世の愉しみ―中世イングランド(15世紀)
5 レオナルド・ダ・ヴィンチの厨房―ルネサンス期イタリア(16世紀)
6 マリー・アントワネットの日常―フランス・ブルボン朝(18世紀)
7 ユーゴーのごちそう会―フランス・ナポレオン時代(19世紀)
8 ビスマルクの遺言―プロイセン王国&ドイツ帝国(19世紀後半)
著者等紹介
遠藤雅司[エンドウマサシ]
歴史料理研究家。1980年生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科音楽専攻卒業。卒業論文は『J.ダウランドの音楽と生涯』。2013年より世界各国の歴史料理を再現するプロジェクト「音食紀行」を開催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
314
著者の遠藤雅司氏は元来は古楽器(バロック・ギター、リュート、チェンバロ)の演奏家。近年では音食紀行と題して歴史に材をとった料理の研究家も兼ねる(むしろ、今ではこちらが本業か)。さて、本書はギルガメシュ(古代メソポタミア)からビスマルク(19世紀後半)まで8つの歴史的な料理を再現する。巻末に参考文献一覧はあるものの、多分に想像によって補われる部分が多そうだ。「おわりに」でも語っているように「自由な解釈で楽しむ」ことに主眼が置かれている。サロンで(もちろん高額だろうが)彼の話を聞きながら歴史再現料理を楽しむ⇒2024/06/20
藤月はな(灯れ松明の火)
113
世界の歴史の中で人々に食べられた料理を文献を紐解き、現代風にアレンジしたレシピ本。その料理に纏わる人々や伝説、ちょっとしたドリンクの作り方も収録。食の文化も健康、贅沢の繰り返しなのですね。ルネサンス期の料理に入ってから使われる食材や調理法もぐっと身近な物になっていて「これで作れる・・・!」と思いました。因みに伯母に見せた所、「これ、おもろいやん!作れるか試すから、貸して」とのこと^^個人的にはフルーツとにんにくのメソポタミア風おやき、スパルタ兵の(本来は不味い)スープ、林檎のウィンナー乗せを作って食べたい2018/01/27
yumiko
96
歴史大好き♡お料理大好き♡には堪えられない一冊。こうした作品は得てしてヘェ〜で終わってしまいがち。でも意外にもかなり実践的でちょっと驚いた。スパイス使いが難しめだけれど、今の日本でも作れるようアレンジしてあるのも親切。メソポタミア風、教皇風などの響きも楽しい。ドイツのじゃがいも、イタリアのトマト、どちらもアメリカ大陸から持ち込まれるまではなかった野菜。それが今ではその国を代表する野菜となっている。料理から紐解ける歴史の流れもとても興味深かった。アントワネット様が召し上がったトマト煮込みは作ってみたいな♪2017/10/19
榊原 香織
90
食べ物を通して歴史を見るのって面白いですよね。 再現は、まあ、全く同じというわけにはいかない。古代ギリシャで使われてたシルフィオンみたいに絶滅しちゃったハーブもあるし。 古代メソポタミア、楔形文字の粘土板、レシピがかなりあるそうw2021/07/24
こばまり
72
ご馳走は戦時に。平時は敢えて不味くというスパルタの血のスープに興味津津。詳細なレシピは、実用と言うよりも想像を掻き立てる為にある。フランスはブルボン朝あたりからカロリーが気になる。2018/03/27