内容説明
大切な人と、もう二度と会えなくなったとき、残ったのは、一緒に過ごした何気ない日常の風景だった。仕事、結婚、自らの過去。すべてを脱ぎ捨てて最後に残った「本当の自分たち」の記憶。
目次
湖のほとりで
再会
わたしの「伴侶」クレメンタイン
誘惑の手
酒をやめて、男と別れて
友情を紡ぐ糸
ふたり乗りのボート
自由と孤独
異変
水の上のキャロライン〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
4
本当の親友である女性を癌で失った著者が振り返る、二人の友情と人生の物語。2人はともにアルコール依存であった過去を持ち、大型犬と共に過ごす日々を歓びにしていたので、その方面に関心があるかたにもお勧め。女性同士の友情を描く場面は温かくユーモラスで、それが喪われる哀しみを丁寧に綴った文章は、強く印象に残るものでした。「心というものは、そこにぽっかりと大きな穴が開いても生きつづけるものなのだ」という一文が切ないです。2012/10/27
どんちゃん
0
心の友を、得ていた作者は幸せだなと思いました。2014/03/25