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目次
序章 婆は河童を見た、という
第1章 イザベラ・バードが見た東北
第2章 東北の原風景とはなにか
第3章 人と自然―共生の思想をもとめて
第4章 差別の民俗史のために
第5章 田植え踊りはどこから来たか
第6章 旅と世間、そして道行きの文化
第7章 東北学から地域学へ
第8章 排除のいま、定住のおわりに
著者等紹介
赤坂憲雄[アカサカノリオ]
1953年東京生まれ。東京大学文学部卒業。東北芸術工科大学大学院長、同東北文化研究センター所長。福島県立博物館館長。1999年、責任編集による『東北学』(作品社)を創刊。現在は、『季刊東北学』(柏書房)として刊行を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
midnightbluesky
3
3.11後に読むといたたまれない気持ちになってしまった。こんなに可能性を秘めた地域が津波や原発で失われてしまい残念で仕方がない。文章や著者のまなざしの優しさと反比例して非常に苦しい気持ちで読んだ。イザベラ・バードや菅江真澄がもし今生きていたなら・・・と悔やまずにはいられない。まだ東北回帰ではなくて、やはり何も終わっていないと痛感させられた。個人的にはもっと希望が持てるようになって改めて読み直したい本。2011/12/12
HANA
3
題名から聞き書きみたいなものかと思いきや、エッセイ集であった。東北やエコロジー、排除や異人といった著者のこれまでの思想の流れや現在の考えがよくわかり、愛読者にとっては興味深く読めるのではないだろうか。エコロジーについては概ね賛同。2010/03/28
ダージリン
2
久々に赤坂氏の著書を読んだ。本書は講演がベースに再構成されているとのこと。序盤はイザベラ・バードや宮沢賢治なども交えながら東北の魅力や特質が語られていく。つい先日東北を旅行したばかりで、東北の地の魅力を思い出しながらの読書となった。終盤では変容しつつある現代社会における定住から遊動へと向かう動きが示される。一つの社会だけに安定的に定住することが難しくなってきている。複数の中心を持つことが避けられなくなる中で、東北的なものがもつ重要性は再考されるべきなのであろう。2023/10/08
takao
2
ふむ2023/06/30
となりびと
1
著者の岡本太郎考の作品が読みごたえがあったことと、東北学から地域学へというテーマにひかれて。 地域学という点では東北でのフィールドワークをベースにしているものの、日本人のルーツやムラ社会についてなどもっと広い視点で語られているような内容で個人的に関心の薄い部分もありつつも、思ったよりも面白く読めた章もあった。特に3つの穢れに対する考察は読み返す内容だった。2019/08/22