内容説明
『また逢う日まで』『北の宿から』『勝手にしやがれ』…歌謡曲黄金時代を築いた不世出の作詞家の全体像に迫る、決定版アンソロジー。
目次
追悼 阿久悠
阿久悠と戦後歌謡曲
“文庫”解説集成
対談・インタビュー
阿久悠作品集
阿久悠の歌
シナリオ・瀬戸内少年野球団
著者等紹介
篠田正浩[シノダマサヒロ]
映画監督。1931年岐阜県生まれ
齋藤愼爾[サイトウシンジ]
俳人・編集者。1939年韓国・京城生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐうぐう
5
交流のあった人達による追悼文から始まり、作詞家論や小説家論、生前の対談、短編小説にエッセイ、そしてもちろん作詞と、阿久悠という作家の功績を余すところなく網羅していこうとする姿勢が、編者による阿久への敬愛を感じさせる。演歌を敬遠し、歌謡曲から離れようとした反逆者が、結果として昭和というひとつの時代を形勢したという事実こそが、阿久悠の何よりの偉大さである。時代と寝るのではなく、時代を裏切り続けた作家が築いたひとつの時代は、こうも輝かしいものかと、阿久のいない場所から、しみじみと痛感する。2009/07/15