出版社内容情報
フランス人のローズは、一度も会ったことのない日本人の父が他界したという報せを受け、京都にやって来た。美術商だった父のアシスタント、ポールと出会い、恋に落ちるが――。ひとりぼっちだった女性が、古都に癒され自分を見つめ直し、人生の意味を見出す。
内容説明
フランスで生まれ育ったローズは、日本人の父の顔を一度も見たことがなかった。鬱に苦しんだフランス人の母は五年前に自殺し、自分を可愛がってくれた祖母も他界している。ひとりぼっちとなった40歳のローズのもとに、ある日、父が亡くなったという報せが届く。相続の手続きに向かった京都で出会ったのは、父のアシスタントを務めていたポールという男性だった。何のためかも知らされず、父が好きだった寺をポールと共に巡るローズ。いつしか彼女は、父が愛した街の優しさに包み込まれている自分を見つける―。世界的ベストセラー『優雅なハリネズミ』のフランス人著者が京都を舞台に贈る傑作長篇。
著者等紹介
バルベリ,ミュリエル[バルベリ,ミュリエル] [Barbery,Muriel]
1969年生まれ。高等師範学校で哲学の教員資格を取得し、大学などで教鞭を執った後、小説家に転じ、2000年に『至福の味』でデビュー。同書はフランス最優秀料理小説賞を受賞し、14カ国語に翻訳された。2022年に発表されたUne heure de ferveur(情熱の一時間)は、フランスで最も権威ある文学賞、ゴンクール賞にノミネートされた
永田千奈[ナガタチナ]
早稲田大学第一文学部フランス文学専修卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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