出版社内容情報
日本文化の源流は今や原始原期の旧石器文化に求められる。本書は,周辺大陸を視野に入れながらも,日本列島において次第に独自の地域社会が達成される様相を80年代以降劇的に変わった資料を駆使して分析・解析した力作。
1 旧石器文化研究の歴史と方法
1 日本旧石器時代研究の研究史とパラダイム・シフト
2 伝播系統論から地域進化適応論へ
3 先史考古学における新しい石器研究のための操作概念
2 前・中期旧石器時代
1 時代設定と遺跡
2 後期旧石器時代への移行
3 へら形石器の機能論的研究
3 後期旧石器時代前半期
1 研究の視点と展望
2 初期二極構造―その機能論的アプローチ
3 二極構造論の提唱―台形様石器の登場
4 前半期の日本列島の様相と遺跡の年代編成
4 後期旧石器時代後半期
1 前半期から後半期へ―等質性から地域性へ
2 地域性の成立―中部高地「尖頭器文化」の再検討
3 後半期研究の課題
4 後期旧石器時代の変革と縄紋時代への移行
5 ―定住型狩猟採集戦略の開発と生態適応スペクトラムの変化
人名索引/遺跡名索引/事項索引
内容説明
従来の伝播系統論や技術論への偏重を脱し、飛躍的に増大した最新資料に、構造論・システム論・生態系論など、現代科学概念を適用しながら、日本旧石器時代を通時的かつ体系的に復元する画期的論考。
目次
1 旧石器文化研究の歴史と方法(日本旧石器時代研究の研究史とパラダイム・シフト;伝播系統論から地域進化適応論へ;先史考古学における新しい石器研究のための操作概念)
2 前・中期旧石器時代(時代設定と遺跡;後期旧石器時代への移行;へら形石器の機能論的研究)
3 後期旧石器時代前半期(研究の視点と展望;初期二極構造―その機能論的アプローチ;二極構造論の提唱―台形様石器の登場;前半期の日本列島の様相と遺跡の年代編成)
4 後期旧石器時代後半期(前半期から後半期へ―等質性から地域性へ;地域性の成立―中部高地「尖頭器文化」の再検討;後半期研究の課題;後期旧石器時代の変革と縄紋時代への移行―定住型狩猟採集戦略の開発と生態適応スペクトラムの変化)