内容説明
日々の会話はもとより、メディアでもたびたび登場する「かわいい」という言葉。日本のポップカルチャーの代表としても注目されているが、そもそも「かわいい」とはどんなものなのか。また「かわいい」と感じることは、私たちにどのような効果を及ぼすのか。本書では、かわいい色や形、年齢や性別によるかわいいの感じ方の違い、かわいいものに近づきたくなる心理などに実験心理学という手法で迫り、「かわいい」の力を探る。これまでになかった、科学的なかわいい論の登場。
目次
第1章 「かわいい」とは何だろうか
第2章 数字で見る「かわいい」
第3章 ベビースキーマ
第4章 幼さとかわいさ
第5章 感情としての「かわいい」
第6章 「かわいい」がもたらす効果
第7章 「かわいい」の応用
第8章 「かわいい」はなぜ大切か
著者等紹介
入戸野宏[ニットノヒロシ]
1971年、横浜市生まれ。1998年、大阪大学大学院人間科学研究科修了。博士(人間科学)。広島大学総合科学部助手、広島大学大学院総合科学研究科准教授を経て、2016年より大阪大学大学院人間科学研究科・教授。専門は、実験心理学、認知心理生理学。認知・感情・動機づけといった心理学のテーマについて、身体的・生理的な反応も測定しながら多角的に研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サアベドラ
19
「かわいい」に関する様々な研究を一般読者向けに易しく紹介した本。著者の専門は実験心理学。「丸っこいもの、ちんまいものに対して愛情が湧くのは赤ちゃんに似ているから」という話を以前どこかで読んだことがあったが、これは本書にも出てくるローレンツの「ベビー・スキーマ」に由来するらしい。これに関する論文が出たのは1940年代で、本書ではそれ以降に行われた色々な研究が紹介されており、こんな研究もあるのかと感心する。著者も指摘するように、文化や社会の文脈ではなく、科学的手法で「かわいい」を扱った本は珍しい。2019/08/31
菫子
16
とても面白かったです。とくに、「『かわいい』の瞑想」に関する部分がとても興味深かったです。ここだけでももっと深く研究して頂きたい。幼いころ、かわいいものを手にした時には必ずご機嫌になっていたことを思い出しました。(★)2020/05/30
takao
3
ふむ2022/12/05
mogmogris
2
普段何気なく使っている、かわいいという言葉に科学的に向き合った本。対象の物理的な性質と思ったが、感情として捉えると説明できることが多く、考え方を学んだ。今後の他の言葉の意味を考えるときにも役立ちそうだと思った。2020/10/05
ほ
2
思っていたよりも読みやすく、新たな視点をたくさんもらえた本。 詳細はブログにて→http://shiro-kimi.hatenablog.com/entry/2019/09/29/1200002019/10/02