桂よ。わが愛その死

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784759308884
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

無垢なこころで生きた作家・森村桂。その人生をあたたかく包んだ男の一途でまっすぐな愛の記録。

目次

第1章 宿命の出会い―満開の桜の下で…
第2章 哀しみと苦悶の日々―愛と不安にゆれた青春の傷あと
第3章 再生への歩み―「それでも朝はくる」と信じて…
第4章 創る・描く・書く―新しい才能の開花が生きる自信を愛の輪を…
第5章 狂える桂よ―終りの見えない夜、そしてまた朝がくる
第6章 天国の桂へ―とうとう桂を守り切れなかった…

著者等紹介

三宅一郎[ミヤケイチロウ]
1945年、岡山県井原市生まれ。国立愛媛大学文理学部文科甲類史学科卒業。日本ビクター株式会社入社。音楽事業本部を経て、ビクター音楽産業株式会社(現:ビクターエンタテインメント株式会社)にて、制作宣伝業に就き、アーティストの育成に従事する。1979年、作家森村桂との運命的な出会いにより結婚。翌年、森村桂のお菓子創作者としての才能を見出し、軽井沢に移住。「アリスの丘ティールーム」を開く。これを期に長年勤めたビクター音楽産業(現:ビクターエンタテインメント)を退社し、森村桂のプロデュース業に専念。森村桂の絵の才能を開花させるなど、新境地を次々に開拓しプロデューサーとしての才能を遺憾無く発揮する。森村桂の作品の中ではM・一郎として登場している
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感想・レビュー

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アリ子

17
同じ年の友達と森村桂さんの話になり、もう亡くなられていたことを知ってこの本に行き着いた。お母さんとの事もあるとしても、本を書く人であり、お菓子の腕も皇室御用達級、その上個展を開くくらいの絵の才能もおありとなると、多才であるが故の苦しみも強いんだろうなあ。欝というより別の症状なのではと思った。2018/01/03

3waltz

8
久々に非常に辛い読書となりました。こればかりは当事者である森村桂と三宅一郎氏にしか感じてわかることの無い問題だし、常識なんかを持って何かを言うのは違う気がします。ただ、読んで思ったことは、人は最終的に自分を自分で肯定できない限り、どんなに愛されていても、どんな能力や人に恵まれていたとしても、居場所を見つけられないのではないかということです。誰かに求めるだけでは人は立っていられなくて、必ず自分の心の足で良しとして立つ必要があるのだということです。森村桂を考える上ではやはり貴重な一冊でした。2014/07/15

バーベナ

7
森村桂さんの再婚相手:M一郎さんが書いた「お見合いで始まった出会いから、錯乱していく最期」までの記録。桂さんは生前「自殺を考えている人がいたら、東京中の美味しいケーキ屋さんを全てめぐってみてからでも遅くない」そう書いてらした。能天気なようだけど確かにある時期、自分への支えになったメッセージだった。だからこそ彼女の自死はショックで、少しでも理解したいと思う。母との関係・夫に父性を求めすぎたこと・・・最後には思いがけない桂さんの姿を知ってしまうけれども、やはり彼女のことは好きだ。2011/04/05

千本通り

6
森村桂は戦後昭和のユーモア小説家、エッセイストとして一世を風靡し、テレビにもコメンテーターとして出演して、その作品を読んでいない人にも、いつもニコニコして独特なしゃべり方をする方として人気があった。いつの間にかテレビから姿を消してしまったが、2004年9月に突然自死したことを新聞で知った。64歳だった。 この本の存在を知ったのは比較的最近で、彼女の再婚した夫が出会いからその死のいきさつまでを書いたものだった。いつもニコニコして多幸感あふれる作品を残した彼女の別の側面を知って衝撃を受けた。2025/05/14

カチ

6
大好きだった桂さんの死。 それも自殺という事で当時はショックでした。 桂さんのイメージと自殺が結びつかず違和感だけ残りました。そして今頃、この本の存在に気づき読みました。あんなに明るく、私に本とケーキ作りの楽しさを教えてくれた桂さんに、こんな苦しみに満ちた日々と壮絶な最後があったとは。作家として成功し、幸せな結婚生活を送られていると思っていました。桂さんの本当の苦しみはご本人にしかわかりませんが、せめて側に三宅さんがいて下さって良かったです。桂さんが天国で笑顔でいますように(祈)2017/09/03

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