内容説明
インド・パンジャブ地方出身の両親のもと、イギリスで生まれ育ったジャスビンダルは、親の決めた結婚から逃れるため、15歳で家出した。慣習を拒み、アウトカーストの恋人と駆け落ちしたのは、家族にとっての二重の「恥」だと絶縁される。「私の人生を生きたい」という思いを貫くほど、同胞コミュニティからは拒絶され、親しみのある暮らしと文化は遠ざかり、ジャスビンダルは帰属のない不安に揺れる。そんな葛藤の中から見つけ出したのは、同じ境遇にある同胞女性の支援活動を始めることだった。これは移民二世女性の半生を綴った実話である。
著者等紹介
サンゲーラー,ジャスビンダル[サンゲーラー,ジャスビンダル][Sanghera,Jasvinder]
インド・パンジャブ地方からイギリスに移民した両親の下、イギリス・ダービーで生まれ育つ。1980年、15歳の時に、強制結婚を逃れるために家出。その経験をもとに、強制結婚や「名誉犯罪」、ドメスティック・バイオレンスの被害者となった南アジア出身の移民女性、同地域にルーツをもつ女性たちの支援団体「カルマ・ニルヴァーナ」を立ち上げた。イギリス政府に対して、強制結婚問題の解決のため、法・制度の立案・実施を訴え、実現させてきた運動家でもある
阿久澤麻理子[アクザワマリコ]
1963年大阪生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了(人間科学博士)。1998年より兵庫県立姫路工業大学教員(2004年に兵庫県立大学に改編)、現在、兵庫県立大学環境人間学部教員。専門は、人権教育・国際理解教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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