内容説明
部落史の研究は、文字通り日進月歩です。個々の事例の評価はもちろんですが、「部落史」をどう考えるかという根本的な問題についても、さまざまな意見がたたかわされています。本書は、こうした点もふまえて書かれた、古代から戦後までの新しい「通史」です。
目次
古代(身分と階級の発生;良賤制度の成立と変質)
中世(中世前期の「非人」;中世後期の被差別民;キヨメの構造)
近世(戦国時代の民衆の動向と「かわた」支配;織豊政権の民衆支配と近世部落の成立;幕藩体制の成立と「賤民」支配;近世中期の社会状況と「賤民」支配の強化 ほか)
近代(明治維新と「部落」;近代国家の成立と部落問題;部落改善運動の展開 ほか)
戦後(原点としての占領期;戦後は終わらず;「高度成長」の光と陰 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Naomi
1
部落史を研究した本。 古代から戦後まで書かれています。2014/05/13
つきの
0
日本の古代から現代までの被差別階級に焦点を当てた歴史本。部落史は、それをメインテーマとして書いた本でないと学べないため貴重。正直、出版社が解放同盟の一組織ということもあって読む前はプロパガンダ的なものを予想していたが、意外にも客観的・中立的で冷静に記述されていて読みやすかった。(ただし、さすがに現代の解放同盟関係は多少の美化が見られる。)特に江戸時代に固定されていた身分制とその解放運動が明治維新、大衆運動、戦争とどのように関わって、どのように解消へ向かい、どのような差別が残ったのかが明確だった。2024/01/17
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