目次
第1部 学校における体罰(なぜ学校で体罰が起こるのか、どうすればなくせるのか―自死遺族であり教員でもあった立場から体罰を考える;子どもを熱中症から守るには―娘の学校事故に寄り添って)
第2部 スポーツと体罰(桜宮高校事件のあと、学校とスポーツ界の体罰防止はどこまで進んだか;スポーツと体罰の関係史―高校・大学野球を中心に;体罰はなぜ許されないか―学校教育法第一一条を子どもの権利から考える)
第3部 子育て中の体罰(たたかないしつけを広めるために―高校生調査の結果から;虐待について今日からできる一〇のこと―子育て支援の現場から;非行の背景にあるもの―少年鑑別の現場から見た「体罰」と虐待)
著者等紹介
神原文子[カンバラフミコ]
社会学者(博士:社会科学)(講演当時は大学教員)。京都大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程満期退学。専門は、家族社会学、教育社会学、人権問題。長年、生活者の視点から差別、暴力、人権課題に取り組む
田村公江[タムラキミエ]
龍谷大学名誉教授(講演当時は龍谷大学社会学部教授)。精神分析学、フェミニズムの研究を経て、弱者の自己決定の問題について考えてきた
中村哲也[ナカムラテツヤ]
高知大学准教授。1978年大阪府生まれ。京都府立大学卒業、一橋大学大学院博士後期課程修了、博士(社会学)。早稲田大学助手を経て、現職。専門は日本スポーツ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Humbaba
1
信頼関係をがある状態で、相手にけがを負わせるようなことがなければ体罰も許容されてもよいという主張がある。しかし、そもそもそれだけの関係が築かれているとすれば、体罰を用いずとも説諭することも可能であろう。条件付きの許可にすれば、誰もが納得する条件を策定しなければいけない一方で、その条件を満たすなら不要であるとなりかねない。子供も、それを指導する教員も完全ではないということを前提において、そのうえでできる限りの問題が起きないでうまく教育ができるようにするということを考えなければいけない。2025/03/09