内容説明
ロゴスの力はことばの宇宙を創りだした。そして人間は言語のおかげで宇宙遊泳することも可能になった。人間をより人間らしくさせている言語について、われわれは何を考え、またその言語を用いて何を産み出してきたのか。プラトン、アリストテレスから一青窈にいたるまで時空を自在に駆け巡りながら「ことばの宇宙遊泳」をして、言語をもつ人間についてのパノラマ風景を見つめていく。
目次
人間はウソつきである
二つの世界観―プラトンとアリストテレスの言語論
聖なることば、俗なことば―中世の言語起源論
理性のことば―近代の言語起源論
精神が生み出す言語、言語が生み出す精神―カントとフンボルト
言語も「進化」する?―印欧比較言語学
新しい言語観―構造主義言語学
ことばはどこで生まれる?―変形生成文法と認知科学
時空を超越する精神―精神活動の生物的側面と人間的側面
人間の言語と動物の鳴き声―人間の言語の定義
母語は世界を作る―言語相対論と母語
言語が産み出す文化1―日本語と文化
言語が産み出す文化2―言語一般の特質と文化
著者等紹介
織田哲司[オダテツジ]
1965年(昭和40年)京都生まれ。文学博士。上智大学大学院ならびにロンドン大学大学院修了。現在、東京理科大学教授。2009年から2010年までドイツ・ミュンスター大学客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 127時間 小学館文庫