内容説明
本書は、第2言語ユーザのことばと心の特徴をマルチコンピテンスの視点から論じ、わが国の英語教育に与える示唆を考察する。第2言語ユーザのことばと心は、モノリンガルのものとは異なる。英語を学ぶ私たちは、不完全な英語母語話者でも、いつまでたっても目標に到達できない学習者でもなくユニークな存在なのである。第2言語習得研究とわが国の英語教育のあり方に新しい切り口で迫る。
目次
第1章 マルチコンピテンス(複合的言語能力)とは?(マルチコンピテンスの背景;マルチコンピテンスの定義 ほか)
第2章 第2言語ユーザの「ことば」(双方向の転移と交差言語的影響;音韻レベル ほか)
第3章 第2言語ユーザの「心」(サピア・ウォーフの仮説;少数民族のことばと認知 ほか)
第4章 マルチコンピテンスの研究課題と研究方法(第2言語習得研究のパラダイムシフト;研究課題1:マルチコンピテンスの複数言語はどのように影響しあっているのか? ほか)
第5章 マルチコンピテンスの英語教育への示唆(日本人英語ユーザが目指すロールモデル;英語授業での母語(日本語)の使用 ほか)
著者等紹介
村端五郎[ムラハタゴロウ]
1956(昭和31)年、北海道佐呂間町生まれ。北海道教育大学卒業、兵庫教育大学大学院修了(教育学修士)。北海道教育大学(教育学部岩見沢校助教授)・高知大学(人文学部教授)・武庫川女子大学文学部教授、アメリカ分校MFWI(Spokane,WA)副学長(Executive Vice President)を経て、宮崎大学教授(教育文化学部)、高知大学名誉教授。専門は、応用言語学、英語学、第2言語習得論、英語教育学
村端佳子[ムラハタヨシコ]
1957(昭和32)年、島根県松江市生まれ。大阪外国語大学卒業、兵庫教育大学大学院修了(教育学修士)、英国・ニューキャッスル大学大学院博士課程修了(応用言語学PhD)。北海道教育大学・高知大学・武庫川女子大学等の講師、武庫川女子大学アメリカ分校MFWI(Spokane,WA)Japanese Cultural Center館長(Director)を経て、宮崎大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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