内容説明
本書は、18世紀英文学の研究者たちの集まりである日本ジョンソン協会が、会員の学術論文を四年に一度まとめて世に問う論文集である。1996年に創刊号を上梓し、続いて2002年に第2号を刊行した。そして今回もオリンピアード紀を守って第3号を発行する運びとなった。今号でもジョン・ドライデンからジェイン・オースティンまでの幅広い論考が集まった。
目次
第1部 重層化する言語表象(“σ´υνθεσιζ”としての翻訳―ドライデンのホラーティウス(Ode,3,29)
政治的身体としての衣装―『桶物語』の「衣装哲学」
「死の恐怖」についての一考察―ダニエル・デフォー『疫病流行記』を中心に ほか)
第2部 公共圏のざわめき(「公共圏」の秘密―18世紀ロンドンとその文学的表象;「公共圏」にして「公共の広場」―『タトラー』と『スペクテイター』の言説空間;Swift on Conspiracy ほか)
第3部 疾駆するミューズたち(自伝という擬装―『リベラの冒険』における二人の主役;『フィーメール・スペクテイター』考―ヘイウッド作品に占める位置;名前なきヒロインの放浪の旅―ファニー・バーニーの『さまよえる女』を読む ほか)